シバンムシの生態
シバンムシは、赤褐色でぷっくりとした虫。有名なものに、ジンサンシバンムシやタバコシバンムシがあります。シバンムシは食品工場や倉庫、一般家庭でも発生し、食品害虫・ 貯穀害虫(ちょこくがいちゅう)とされることも。シバンムシの雌は1匹あたり50~100個の卵を産みます。卵は蛹室の中で羽化し、羽化後2~3日すると蛹室から出てきてまた交尾して繁殖していきます。成虫の平均寿命は最大で3週間程度と、比較的短命です。
タバコシバンムシは全国的によく見られる虫です。冬眠はせず幼虫の姿で越冬し、成虫が発生し始めるのは5月頃。その間に幼虫のエサとなるものに産卵して世代交代をしながら繁殖し、9~10月に発生のピークを迎えます。
シバンムシの害
乾燥植物質のものを好み、乾麺、菓子類、穀類、ペットフード、生薬など、幅広く食害します。また、畳床や壁紙にもよく発生し加害します。
かじる力が非常に強く、加工食品の包材に穴をあけて侵入するので、異物混入の原因にもなります。畳床に発生するシバンムシの幼虫にはシバンムシアリガタバチが寄生し、これが人を刺すため、シバンムシをみつけたら早期に駆除しましょう。