ハエの種類・生態
イエバエは、人が生活している環境に生息し、自然環境ではほとんど存在しません。家屋内に好んで侵入して、特に台所、居間、トイレで多く見られます。クロバエは糞(フン)を食べるものが多く、肉食性のニクバエは動物の死体や糞(フン)に発生します。蛾の幼虫やカエル、鳥のひななどに寄生する種類もいます。
ハエの一生
ハエは通常、羽化後4~5日してから産卵を開始。1回に50~150個、一生に500個の卵を産みます。卵は乳白色・長楕円形で、1日足らずで孵化。幼虫は早くて約1週間で成熟し、乾いた場所に移ってさなぎになります。さなぎの期間は4~5日なので、卵から成虫まで2週間足らずです。
ハエの害
ハエは単に食べ物にたかるだけではなく、大腸菌、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、赤痢菌、腸炎菌などさまざまな病原菌を媒介します。1996年に問題となったO-157もイエバエによって媒介され、その後も被害が続いています。
- 汚いところを歩き回り、足や体に付いた病原菌を運搬する。
- ハエによって人や家畜に媒介される病気は、赤痢・コレラ・チフス・ポリオ・O-157など60種以上あるといわれている。
- トイレの水洗化、ゴミ収集など、住環境の向上でハエが減少。衛生害虫としての意識が薄れ、危機意識の低下が問題になりうる。