トコジラミの生態

トコジラミ

トコジラミ、別名ナンキンムシと呼ばれるカメムシ目に属する吸血昆虫です。夜行性のため明るい場所が苦手で、昼間はベッド・壁・床などの隙間や、ダンボールや家具の隙間などに隠れています。

トコジラミは刺し口が2つとよく言われますが、1つのケースも多く見られます。刺されると激しいかゆみを伴い、個人差はありますが、発熱を引き起こす場合もあります。

トコジラミの一生

卵 幼虫 成虫 卵 幼虫 成虫

トコジラミの雌は1日3~6個の卵を3カ月間産卵し続け、生涯産卵数は200~500個にもなります。卵は5~11日ほどで幼虫となり、その後は1ヵ月で成虫に成長します。主な発生時期は6~9月とされていますが、近年は暖房などの好条件により1年中生息できるようになったため、冬でも発生するようになっています。

トコジラミによる害

トコジラミは夜間に人が肌を露出している腕や足、首まわりなどの皮膚から吸血します。唾液によるアレルギー反応により、眠れないほどのかゆみを引き起こすことがあります。軽症であれば虫刺され用の市販薬を塗って対処が可能ですが、強い症状がある場合や症状が良くならない場合には、皮膚科を受診しましょう。※症状の経過には、個人差があります。

トコジラミに吸血されたうち大部分が糞(フン)として排出されるため、壁や柱、本などに黒褐色の汚点が残ります。トコジラミは明るい場所にあまり出てこないので、血の糞(フン)を発見したら、この害虫を疑いましょう。天井や壁やカーテンに2mm程度のシミのような汚れがないかチェックするようにしてください。

トコジラミによる害

吸血被害
(写真提供:兵庫医科大学
 皮膚科学教授 夏秋優先生)

トコジラミによる害

天井や壁の
トコジラミ被害