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もしかして喘息? 寝室で咳がひどくなる原因は……?

#寝具 #喘息 #アレルギー

一日の終わりに体を休める寝室は、安全で快適な場所であってほしいもの。でも、ベッドや布団に入って眠ろうとしたときに限って鼻水が出たり、咳き込んでしまったりすることは、ありませんか? それはもしかして、ダニアレルギーが引き起こしている症状かもしれません。

毎日使う布団は、人のフケや垢など、ダニの餌となるものが豊富です。そして汗などの湿気が加わることで、ダニが繁殖しやすいものになっています。ダニが繁殖した布団には、ダニのフンが溜まっていきます。繁殖したダニはやがて死亡し、その死骸も布団の中に溜まっていきます。そのため1〜2年使用した寝具からは、喘息発作を引き起こすのに十分な量のダニのフンや死骸が見つかることは珍しくありません。

このダニのフンや死骸のかけらがダニアレルギーの原因、つまりダニアレルゲンです。
布団の中や表面についているダニアレルゲンは、とても小さく、ホコリとして空中に舞い上がりやすくなっています。ダニのアレルゲンが増えた寝具では、ベッドメイクの際や寝返りをした時に、ダニアレルゲンを空中に飛散させることが考えられます。この飛散したダニアレルゲンは、呼吸を通して鼻や口から吸い込むことが考えられます。そしてそれらはしばらくして床面に落下し、再び寝具や部屋の床を汚していきます。
毎日のベッドメーク、シーツやカバーの交換時、そして就寝時に布団に入る際にも、ダニアレルゲンがお部屋の中に大量に舞い上がります。またベッドではなく和敷きとして畳などの床面に布団を敷いて寝る場合では、布団の上げ下げの時にも、ダニアレルゲンがお部屋の中を浮遊してしまうのです。ベッドの上や布団の上で飛び跳ねて遊ぶこと、そして布団に潜り包まって遊ぶことも、寝具類から出てくるダニアレルゲンを吸い込むきっかけとなります。このダニアレルゲンが鼻の粘膜に付着すれば、アレルギー性鼻炎の原因となり、吸入して気管支に到達すれば、気管支喘息の原因として喘息の発作を引き起こします。

子どもの気管支喘息は、アトピー反応*によるものが多く、個人差はありますが、 アレルゲンを吸い込み15分~30分ほどで発作が起こってきます。つまり就寝時に舞い上がったダニアレルゲンを吸い込み、間も無く喘息の発作が起こることがあるのです。
ダニアレルゲンを吸い込まないようにするために、布団の中の生きたダニを駆除し、ダニのフン、死骸などの汚染を減らすよう、お手入れすることが大切です。シーツや布団カバーを洗濯して、ダニのフンや死骸の付着していない清潔なものを用いることはもちろん、それらの交換を行う際には、ダニを駆除した布団本体やベッドのマットレスなどに掃除機がけを行い、ダニのフン、死骸などのダニアレルゲンを取り除くことを習慣化しましょう。そしてダニアレルゲンが浮遊するベッドメークや布団の上げ下げなどの際には、30分〜1時間ほど窓を開けて換気をし、空気をダニが舞っていない状態にすることも大切です。

ダニの効果的な駆除とともに、ダニのフンや死骸などダニアレルゲンを除去することで、快適な寝室を目指しましょう。

  • * IgE抗体を介した即時型のアレルギー反応
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  • 【記事監修】
  • 南部 光彦
  • なんぶ小児科アレルギー科 院長
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  • 白井 秀治
  • 東京アレルギー・呼吸器疾患研究所環境アレルゲン班 班長

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