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気になるポツポツ…。このかゆみの原因ってダニなの?

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ダニが引き起こすかゆみには固有の症状がなく、実は、ダニ由来のかゆみとそれ以外を区別することはとても難しいのです。

ダニや昆虫に刺されると、多くの場合1〜2日後、または直後からかゆみが出てきます。刺された時にダニの姿を確認できれば、ダニが原因であると判断できますが、厄介なことに、ダニの多くは目に見えないほどの小さな生き物で、かゆいと感じた時、その場所でダニを見つけることは困難です。

ダニに刺されることで引き起こされるかゆみは、イエダニやツメダニによるものが代表的。このかゆみは、刺された時に皮膚に入るダニの体液(唾液腺物質)に対するアレルギーと考えられる反応です。刺された場所は、赤くなり小さく盛り上がり、かゆくなります。
ダニそのものに対するアレルギーとしては、チリダニ(ヒョウヒダニ)の糞や死骸に含まれるタンパク質(ダニアレルゲン)を、異物として人の体が認識することで起こる反応があります。アトピー性皮膚炎では、これらダニアレルゲンがアレルギーの原因として皮膚炎を悪化させることがあります。ダニアレルゲンに対して反応を起こした場所では、かゆみを引き起こす物質(ヒスタミンやサイトカインなど)が細胞から放出され、かゆみを感じます。またかゆい箇所を掻き続けることで、かゆみを感じる知覚神経が皮膚の表面部分にまで伸び、弱い刺激に対しても過敏になり、かゆみを感じやすくなってしまうこともあります。
蕁麻疹は、何らかの要因によって皮膚のかゆみ細胞である「肥満細胞」からヒスタミンなどのかゆみを起こす物質が放出され、かゆみやミミズバレ(膨疹)を生じさせます。アレルギー性、非アレルギー性がありますが、原因が特定できる蕁麻疹は少なく、多くは原因が不明の特発性蕁麻疹です。
経験を積んだ皮膚科の医師は、皮膚に起きている症状の特徴や経過、詳細な問診から、アトピー性皮膚炎とその他の蕁麻疹やかぶれ(接触皮膚炎)など、かゆみが生じる様々な皮膚疾患を区別します。そして皮膚炎を生じさせた原因や悪化させるものを見極めます。しかし、そのかゆみの対処方法について判別はできても、それがダニによるものであるのか、あるいはその他の原因であるかをその場だけで断定することは、専門家でも困難なのです。ダニはアレルギーの原因になりますが、皮膚にかゆみを引き起こすものは蕁麻疹やかぶれなどを始め様々で、かゆみの原因を明らかにするには、詳細な問診や検査が必要。診断の正確性を高めるためにも早めに医療機関を受診しましょう。

ダニに刺される、あるいはアレルギーの原因としてダニが関わることが疑われる場合、生活環境のダニを取り除くと症状が良くなるケースがあります。かゆみなどの症状が慢性的に続く様でしたら、医療機関を受診するとともに、ダニを駆除するよう、生活環境の整備に取り組んでください。

かんたんダニ対策テクニックはこちら 虫刺されによるかゆみの記事はこちら
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  • 【記事監修】
  • 夏秋 優
  • 兵庫医科大学皮膚科学 准教授
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  • 白井 秀治
  • 東京アレルギー・呼吸器疾患研究所環境アレルゲン班 班長

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