シラミの種類・生態
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写真提供:(財)日本環境衛生センター環境生物部
分類学上、ヒトジラミと呼ばれ、頭髪に寄生するアタマジラミと衣類に寄生するコロモジラミとに分けられますが、形態的に区別するのは難しいです。
卵の大きさは1mm以下で、光沢があり、長卵円形です。7日で孵化して直ちに吸血を始め、少量ずつ頻繁に吸血。1日経つとメスは産卵が可能になり、一生に産む卵の数は50~150個前後です。産卵の際、セメントのようなもので卵を毛髪に固着させます。頭皮に産むことはありません。
成虫の寿命は約1ヵ月です。人から離れると、吸血ができないので2~3日で餓死しますが、低温の場合はもう少し長生きします。
アタマジラミは人の頭髪の根元に寄生し、頭皮より吸血します。皮膚には寄生しません。
ケジラミは、アタマジラミやコロモジラミより小さく、灰褐色で体は幅広くカニに似ていて、発達して大きく強力な爪を持っています。ケジラミはあまり移動せず、人体から離れたケジラミは1日程度しか生存できません。
シラミの害
直接的な被害としては寄生部分の吸血による「激しいかゆみ」があり、二次的な被害としては掻きすぎによる皮膚の炎症などがあります。コロモジラミは褐色、ケジラミは青色の色素沈着を起こすことがあります。保育園、幼稚園、小学校などではアタマジラミが集団発生し、問題になることも。日本ではほとんど発生していませんが、コロモジラミは発疹チフスを媒介します。
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