歯みがきだけでは不十分?お口の中をキレイにするオーラルケア用品のすすめ

お口の中を清潔に保つために、国内の97.4%※の方が毎日歯みがきをしています。
しかし、正しいブラッシングができている方は少なく、実はみがき残しの歯垢(プラーク)によって口内環境が悪化しているかもしれません。
お口の中を清潔に保つためには正しいブラッシングや、デンタルフロス・マウスウォッシュなどを活用したオーラルケアが大切です。
※厚生労働省「令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要」P26表3より:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-17b_r04.pdf
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口腔内環境を悪化させる歯垢(プラーク)とは
歯垢は、歯の表面などにこびりついた細菌のかたまりのことで、みがき残しが発生しやすい歯と歯の間や奥歯の後ろ側、歯と歯ぐきの境目などに付着しています。
触るとネバネバしており、時間が経つと石灰化して歯石となります。
歯垢を放置すると、むし歯菌の出す酸によって歯垢が酸性になり、歯垢が付着している歯が溶かされてむし歯となってしまったり、歯周病菌の出す毒素によって歯ぐきに炎症が起きて歯周病になるなど、口内環境を悪化させてしまう原因になります。
また、歯垢内に存在する歯周病菌等がたんぱく質を分解する際に悪臭ガスを放つことで、口臭の原因になってしまうこともあります。
歯垢をしっかり落とすための歯みがき習慣はできてる?

口内トラブルを防ぐためには、歯みがきをしっかり行い歯垢を除去することが大切です。
しかし、毎日歯みがきしていてもむし歯や歯周病になってしまう人は増加傾向にあります。その原因のひとつとして、正しい歯みがきができていないことがあげられます。
歯垢を取り除くには、歯の表面だけでなく歯垢が溜まりやすい歯と歯の間や奥歯の後ろ側、歯と歯ぐきの境目などを意識的にブラッシングすることが重要です。
1本1本の歯を丁寧に、角度を変えながらブラッシングしましょう。
歯みがきの際には、歯ブラシの選び方も重要なポイントです。
歯ブラシには多種多様な種類がありますが、特に重要なポイントの1つがブラシのサイズです。
例えば、大きい歯ブラシは短時間で広範囲をみがくことができますが、歯間など細やかな部分の歯垢を落とすのにはあまり向いていません。
一方、小さい歯ブラシは狭い所まで毛先が届くため、基本的には小さめのブラシで丁寧にブラッシングすることが望ましいです。
他にも、毛の硬さによる選び方も歯みがきの方法やお口の状態によって変わってくるもの。
例えば、健康な歯肉の方は「ふつう〜かため」の歯ブラシでよいですが、歯肉に炎症があったり出血がある場合は「やわらかめ」でやさしく丁寧にみがきましょう。また、みがく力が強い人が「かため」を使ってしまうと、歯肉を痛めるリスクがあります。
また、電動歯ブラシを使う方も増えてきています。正しい使い方をしないと歯や歯ぐきを傷めてしまうというリスクもありますが、短時間で効率的にみがくことができる、歯垢(プラーク)を簡単に除去できるといったメリットがあります。
自分がどう歯をみがいているのかを確認したり、歯ブラシを何種類か試してみて、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
また、歯科医院の検診でお口の状態をチェックしてもらったり、定期的にクリーニングしてもらうことも大切です。
「歯みがき粉」と「液体歯みがき(デンタルリンス)」の違い

歯みがきの際に使用する「歯みがき剤」には、ペーストタイプの「歯みがき粉」と、液体タイプの「液体歯みがき(デンタルリンス)」があります。
それぞれ異なった特徴があるため、その違いについてご紹介します。
歯みがき粉
- ・「ペーストタイプ」のベーシックな歯みがき剤
- ・発泡剤や研磨剤が含まれ、効率良く口内の汚れを落とすことが可能
- ・泡立ちが良すぎるものは、みがいた気になってしまうデメリットも
液体歯みがき(デンタルリンス)
- ・「液体タイプ」の歯みがき剤
- ・液体のため、ペーストタイプと比べ歯の隙間など口の隅々にまで配合成分を行き渡らせやすい
- ・研磨剤が含まれていないため、丁寧にみがかないと汚れが落ちにくい
効率的にしっかり汚れを落としたい場合は「歯みがき粉」を、より配合成分をお口全体に行き渡らせたい場合は「液体歯みがき」を使用しましょう。
なお、液体タイプのケア用品には、液体歯みがきと似ている「洗口液」がありますが、役割が異なります。目的に合わせて使い分けましょう。
みがき残し対策に、歯みがき以外のアイテムも活用しよう

通常の歯みがきだけでは、気をつけていても歯と歯の間や歯ぐきとの境目などにみがき残しが発生しやすいです。
そこで、毎日の歯みがきに加え、洗口液やデンタルフロス、歯間ブラシなどのケア用品も併用してみがき残し対策を行いましょう。
洗口液(マウスウォッシュ)
- ・ブラッシングが不要なオーラルケア用品
- ・手軽に口内の食べかすなどを洗浄したり、お口の中を爽快にしてくれる
- ・あくまでも日常の歯みがきにプラスして使うもので、歯みがきの仕上げや、歯みがきできない時のケアアイテムとしておすすめ
デンタルフロス
- ・歯の隙間の歯垢を取り除く糸状の器具
- ・糸だけのタイプと、ホルダーに糸が張られている2タイプが存在
- ・歯間の隙間が狭い部分の清掃に便利だが、糸状のため歯肉などへ負担をかけやすい
歯間ブラシ
- ・歯の隙間が大きい場合に使う歯間清掃用のケア用品
- ・まっすぐなストレートタイプと、曲がったL字型タイプが存在
- ・歯の隙間の歯垢や食べかすなどを効率よく除去できるが、デンタルフロスほど狭い歯間の清掃はできない
タフトブラシ
- ・歯ブラシで全体をみがいた後に使用する仕上げみがき用ブラシ
- ・ヘッドやブラシが小さく、通常の歯ブラシではみがきづらい歯と歯の間や奥歯の後ろ側、歯と歯ぐきの境目などの歯垢(プラーク)を効率的に除去できる
- ・歯並びが悪い箇所や矯正装置の周りなどの清掃にもおすすめ
舌ブラシ
- ・舌に付着する汚れや舌苔を効率良く取り除いてくれる舌専用のブラシ
- ・基本的には舌にダメージを与えづらいソフトな素材を使用していて、ブラシ型、ヘラ型、U字型など形状はさまざま
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歯みがきにプラスして、デンタルフロスで歯と歯の間の歯垢を除去したり、洗口液でお口全体の汚れを除去するなど、歯みがきだけでは除去しにくい歯垢を残さないようにさまざまなケア用品を使用し、お口の中をキレイに保つことが口内トラブルを避けるカギとなります。
さまざまなオーラルケア用品を併用して、お口全体のケアをしよう!
口内をキレイに保ち、むし歯・歯周病・口臭といったトラブルを予防するためには、正しい歯みがきがとても重要。
その一助として、洗口液やデンタルフロス、歯間ブラシといったアイテムも併用したオーラルケアで、良好な口内環境を保ちましょう。

