口臭の種類と原因

口臭には大きく分けて「生理的口臭」「病的口臭」「外因的口臭」「心因性口臭」の4つの種類があります。

生理的口臭

人間ならば誰でもある臭いで、起床直後や空腹の際などに強まります。
これらに共通するのは「唾液の減少」です。
唾液は口の中の汚れを洗い流したり、細菌の増殖を抑える作用があります。
唾液が少なくなると細菌が増殖し、口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物（メチルメルカプタン等）が大量に生成されてしまい、強い臭いが出てしまうのです。

病的口臭

口腔内・身体の病気が原因で起こる口臭を病的口臭といいます。
口腔内の要因には、歯周病・むし歯・舌苔（ぜったい）や歯垢の付着などが挙げられます。

外因的口臭

にんにく・ニラ・ネギなどがたっぷりと入った料理を食べたり、発酵食品やコーヒーなどを摂取すると、口臭の原因になることがあります。また、飲酒・喫煙といった嗜好品の摂取によっても、特有の臭いが発生します。
外因的口臭は時間の経過とともに臭いは収まるので、人と会う予定がある場合は、こういったものを摂取しないようにすれば臭ってしまうのを避けることができるでしょう。

心因性口臭

心因性口臭は一種の思い込みで、他者は臭っていないと感じるものの、本人が「口臭がある」と感じてしまっている状態を指します。
強いストレスや精神的に不安定な状態で起こる症状のため、自身に口臭がないと理解すること、また根本的なストレスの原因を解消することが重要です。

口臭が気になった時にできる「セルフチェック方法」

「口が臭い気がする…。」と思った時に、自分でチェックを行う方法をご紹介します。

手のひらに息を吐いて確かめる

手のひらに息を吐き出し、嗅いで確かめるのが最も手軽な口臭チェック方法です。
出先など、いつ・どこででもチェックすることができる反面、自分の臭いに慣れてしまって分かりにくいことも。
その場合は、大きめのカップやビニール袋などに息を吹き込み、数秒置いてから臭いを嗅ぐことで、より正確な口臭のセルフチェックが可能です。

舌苔チェック

口臭の原因の半数以上は舌に蓄積した舌苔だと言われています。
舌苔は舌の根本の方に蓄積するため、舌を鏡などでチェックし、白っぽくなっていないか状態を確認することでも、口臭があるかどうかの参考になります。

口臭チェッカーの使用

口臭チェッカーと呼ばれる機器が家電量販店やオンラインストアなどで販売されており、より正確に口臭があるかを判定したい場合はこういった専用の機器を活用する、という方法もあります。
数値や段階別に口臭を判定してくれるので、自分で臭いを嗅ぐよりも公平に検査できる点がメリットです。

知人に判定してもらう

最も確実なのは、他人に自分の息を嗅いでもらう方法でしょう。
知人にしっかりと判定してくれる方がおり、心理的な抵抗感がなければお願いしてみてください。

口臭を予防する対策方法

口臭を予防・ケアするためには、自身の口臭がどのような原因で起きているのかを知り、それに合った対策をすることが重要ですが、口腔内に原因があることが多いです。

主な原因の1つは舌苔と言われており、日頃の歯みがきに加えて定期的に舌の掃除を行うなどして汚れがたまらないようにすることが口臭ケアに繋がります。
特に、舌苔は柔らかいものばかり食べていたり、よく噛まずにすぐ飲み込んでいるとつきやすくなることが明らかになっていますが、咀嚼・嚥下運動によって舌苔が剥がれ、唾液がしっかりと分泌されることで舌苔がつきにくくなると考えられています。
普段から食べ物はよく噛んで食べるようにしましょう。

また、むし歯や歯周病も口臭の大きな原因の1つとなるので、原因菌の住み処やエサとなる歯垢をこまめに除去したり、殺菌成分入りの歯みがきや洗口液で原因菌の増殖を抑える丁寧なケアを心がけることも大切です。
気になる口臭、そうなる前に予防対策を徹底しましょう。

まとめ

口臭の主な要因は様々ですが、口腔内に原因がある口臭に関しては、日頃のオーラルケアが特に重要です。洗口液などで口内の汚れを洗浄し、蓄積を防止することが快適な口内環境づくりに役立ちます。
口臭が気になるという方は、まず口内環境をキレイにすることから始めましょう。