秋のプランターガーデニング。
食卓を彩るおすすめ野菜の育て方!
暑さがやわらぐ秋は、ガーデニングを始めるチャンスです。プランターで野菜を育ててみませんか?育てやすくて収穫が楽しい野菜は、食卓のメニューを一品付け足したい時にも便利です。今回は、初心者でも失敗の少ないおすすめの野菜を5種類ご紹介します!
野菜・花・果樹 育て方2017/07/27
おすすめ野菜の育て方
秋はプランターでの野菜作りに良い季節です。夏の強すぎる日差しは、野菜が日焼けを起こしてしまうこともありますが、秋の日差しは、野菜を作るのに適した強さなのです。また、春夏に比べると害虫が少なく、外でのガーデニング作業も涼しい環境で行うことができますよ。
ルッコラ
ルッコラは地中海原産で、ゴマのような風味とほのかな辛味があるハーブ野菜です。プランター栽培も簡単で、病気に強く、耐寒性があり、ベランダやキッチンの近くで育てると便利。肉料理の付け合せやイタリア料理、炒め物、おひたしと、幅広く使えます。やわらかい葉を楽しむためには、摘蕾(てきらい:蕾を摘み取ること)が欠かせません。摘み取った花や蕾も食べられるので、サラダやスープに活用してみましょう。春まきと秋まきがありますが、春は病害虫の被害に遭いやすいので、秋以降の栽培がおすすめです。
栽培:秋まきは9月~12月、収穫は10月中旬~1月。プランターは標準タイプ(60㎝)を選びましょう。
- 一直線に浅い溝(すじ)を2列、15cm間隔で作ります。溝に沿って、種が重ならないようにまき、土を軽く手で押さえて固定させましょう。芽が出るまでは、土が乾いたら水やりをする程度でOKです。通常4~7日で発芽します。
- 発芽が揃ったら、形の悪いもの、混み合った部分を間引き3~4㎝間隔にします。
- 本葉4~5枚で2回目の間引き。今度は4~5cm間隔にしましょう。間引きが終わったら、追肥します。
- 葉の長さが10cmくらい、または草丈が20~25 cmになったら収穫です。下の葉から1枚ずつハサミで刈り取りましょう。下側・外側の大きい葉から収穫していけば、長い期間収穫できますよ。(アースガーデンサイト「ルッコラの育て方」を参考にしてください。)
ラディッシュ
かわいらしい形と収穫の早さが魅力のラディッシュ。和名は「二十日大根」で、大根の仲間です。色は赤だけでなく、白や紅白もあり、形も丸や長形など品種もいろいろです。刻んでサラダに使えるのはもちろん、ピクルスや一夜漬け、料理の付け合せなどにもぴったり。料理やお弁当のアクセントにもなりますね。
栽培:真夏、真冬以外なら栽培可能。種をまいてから1ヵ月ぐらいで収穫できます。間引きが大変になるので、種のまきすぎに注意。プランターは深さ15㎝以上のものを選んで。
- 土に種をまく穴を開け、1カ所に2~3粒ずつ点まきして、薄く土をかぶせます。
- 約1週間後、双葉になったら1回目の間引きをします。混んでいる部分や生育の悪いものを抜き取ります。
- 本葉4~5枚になったら、株間5㎝になるように間引きましょう。間引きの間隔が狭すぎると、実が太りにくくなります。
- 根が直径2㎝まで成長したら、株元を持ちそっと引き抜いて収穫します。
スティックセニョール(茎ブロッコリー)
別名は茎ブロッコリー。苗を植えてから50~60日で収穫できます。わき芽がたくさん出るので、長く収穫できるのも嬉しいですね。茎がコリコリして美味しく、くせが少ないので料理に使いやすいのが魅力です。サラダや炒め物、肉巻きや胡麻和えなどの料理に活用してみてください。
栽培:初心者は市販の苗を使うと失敗が少なくおすすめです。苗植えは9~11月に行いましょう。深さ20㎝以上のプランターを選びます。
- 苗を植え付けます。葉が広がるので、株間は20~30㎝空けましょう。
- 植え付けてから2~3週間後と、蕾が出てきたころに、粒状肥料を施します。
- わき芽を伸ばすため、中央の花蕾は500円玉くらいの大きさになったら摘芯(芽の先端を摘み取る作業)します。
- わき芽(側花蕾)が伸びてくるので、茎が15㎝程度になったら茎元から切ります。蕾が締まっているうちに収穫しましょう。病気の発生を防ぐため、切り口は斜めにして太陽光で乾かすのがポイントです。
エシャレット
エシャレットとは、早摘みのラッキョウの別名。病害虫に強く育てやすい、初心者におすすめの野菜です。えぐみが少なく香りもよいため、生で食べたり薬味にしたりするのはもちろん、スープにして煮込んだり、てんぷらにしたりと、様々な料理に使えます。
栽培:植え付けは8月下旬~9月中旬、種球(繁殖用の球根)から育てます。プランターは小型か標準サイズで、15㎝以上の深めのものを選びましょう。収穫は約7ヵ月後です。
- プランターに土を入れ、エシャレットの種球を下向きに、半分土に隠れるように挿して、7㎝間隔で植え付けます。水やりは、土の表面が乾いてからたっぷりと。水はけが悪いと種球が腐ってしまうため、水はけの良い土を使いましょう。
- 定期的に「まし土」(新しい土を株元に入れること)を行い、茎の部分に太陽光が当たらないようにして、食べる白い部分を増やします。
- 芽が出たころに1回目の追肥を、草丈が10㎝以上になったら2回目の追肥を行います。肥料は固形肥料を使いましょう。
- 翌年3月~4月頃、葉が青くやわらかいうちに引き抜いて収穫します。
ミニニンジン
普通のニンジンよりも栽培が簡単で、根が小さいためプランターでも栽培できます。くせがなくやさしい味わいで、葉もやわらかく、丸ごと食べられるすぐれもの。サラダのほか、煮物、シチュー、ピクルス、一夜漬け、料理の付け合せにしても。
栽培:春作(3月まき、7月収穫)と秋作(9月まき、翌年1月収穫)が基本。夏季は根が肥大しやすいので、秋作がおすすめ。深さ20㎝程度のプランターを選びます。70~90日で収穫できます。
- 種は浅い溝を等間隔に作り、その溝に種をまく「すじまき」にします。ニンジンは他の野菜よりも発芽しにくいので、少し多めに種まきをしてもいいでしょう。
- ニンジンは発芽に光のエネルギーを必要とするので、浅めに土をかぶせるのがポイント。種が隠れるぐらい薄く土をかぶせ、たっぷり水をやります。発芽までの期間が長いため、乾燥させないように注意。
- 発芽したら1回目の間引き。しっかりしているものを、お互いの葉がふれあうくらいの量に間引きましょう。次に本葉3~4枚で、2回目の間引きと追肥(固形肥料)をします。また、株の根元にまし土をしましょう。本葉5~6枚で3回目の間引き、さらに本葉が茂ってきたら再度間引きます。
- 根の上部が直径1.5~2㎝程度、色が濃くなってきたら収穫します。収穫が遅れると、太くなりすぎて割れてしまうことがあるので注意しましょう。
秋栽培の注意点
虫が発生しにくいと気を抜きがちな秋は、いつのまにか虫が大量についていることがあります。定期的な観察と、予防効果のある食品成分【酢】でできたスプレーを事前に散布して、虫を寄せつけないようにすると栽培管理がもっと楽になりますよ。また台風で雨風が強い時には、プランターごと室内に取り入れるか、ビニールでしっかりカバーしましょう。
いかがでしたか。育てやすくておいしい秋野菜を栽培して、ぜひ食卓を豊かにしてくださいね。