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この栽培に役立つ情報
基本情報
栽培難易度
ルッコラといえば、イタリア料理のサラダなどで定番のハーブです。
ほのかなゴマの香りやピリッとした辛味が、日本人の味覚によく合いますね。栄養価も高く健康にもいいルッコラは、家庭菜園の中でも難易度が低く、ベランダでも簡単に育てられるのです。
- 科名 属名
- アブラナ科キバナスズシロ属
- 収穫までの期間
- 春秋まきで30~40日、夏まきで25~30日、晩秋まきで60日以上が収穫の目安
- 主な病気
- 特になし
- 主な害虫
- アブラムシ類
- 生育適温
- -5℃~40℃
(生育が衰えて収穫しにくい真夏を避け、涼しい時期に育てると失敗しにくい)
- 必要な栽培スペース
- プランターの周囲に約10cmほど余裕があればOK
- 水やり
- 土が乾いたとき
- 土
- 弱酸性~中性(pH6.0~7.5)
栽培スケジュール
画像を拡大する準備
- プランター
- 標準サイズ(縦60cm程度・深さ15cm・容量15L程度)
- 野菜用の培養土
- 新しい土を使ってください。市販の「野菜用培養土」を使うと手間がかからず、プランターに入れるだけなので簡単です。
- 化成肥料
- 元肥タイプを使用しない場合に化成肥料を土に混ぜます。また、生育中の肥料として使用します。
- 底石用の軽石+ネット袋
- 水はけをよくするためにプランターの底に入れます。その際、ネット袋があると片付けの際楽なので、ネットに入れて底に浅めに敷きます。
種まき
1. 種まき
プランターの準備
底石用の軽石をネットに入れて、軽く水で洗いプランターの底に薄く敷いてください。
それから、土をプランターの8分目程度を目安に入れてください。
先に水を十分かけて、土を潤しましょう。
初心者向きの品種
ポイント
ルッコラにも種類があります。中でも、家庭菜園初心者や、ルッコラを初めて栽培する方が育てやすい品種は、「ロケット」です。
ただ、「ルッコラ」を「ロケット」と書く場合があるため、品種が「ロケット」であることを確かめてください。
種のまき方
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バラまき
種が重なったり、1ヵ所に固まらないように、全体にまんべんなく種をまく方法です。 -
スジまき
一直線上に浅い溝を等間隔に作り、その溝に種をまく方法です。
まき溝を15cm間隔でつくっておくとまきやすいです。60cmの標準サイズのプランターであれば、2列ぐらいにまくのがベストです。
ポイント
- 種が小さいので、薬を飲むときのように半分に折った紙の上に乗せるか、塩コショウの入れ物などに入れて蒔くと楽です。
- プランターでもスジまきにすることで、害虫を発見しやすい、肥料が与えやすいなどのメリットがあるので、プランターのサイズや形でまき方を変えてみましょう。
種まき後
2. 発芽
ルッコラが発芽するのは、種をまいてから約4~7日です。発芽したら、次のポイントに注意して、柔らかく美味しい葉を育てましょう!
明るい日陰に置く
夏の直射日光はNGです。強い日差しの下では、葉が固くなり辛味と苦味が増してしまいます。そのため、日差しの強いところより、比較的明るい日陰で栽培したほうが、柔らかな葉が育ちます。
水やり
ルッコラは多湿なところが苦手です。これはアブラナ科共通の特徴です。
水やりの間隔は、土の表面が乾いたら、霧吹きやジョウロを使ってたっぷりとです。土が乾燥しすぎると成長が遅くなり、葉が固くなります。そうすると苦味が強くなるので、香りや風味も弱まってしまいます。
栽培
1. 間引き
たくさん顔を出した新芽は可愛いですが、いっぱい生えていれば良いというものではありません。ルッコラは発芽後、間引きながら育てる野菜です。
間引き(まびき)とは、密集している苗を一部だけ残して、残りを抜いてしまう作業のことです。
ポイント
なぜ間引くの?
株と株の間に十分なスペースがないと、日当たりや風通しが悪くなってしまう上に、葉や茎が触れ合っていることで、害虫が発生したときに他の葉にも影響がでてしまいます。また、栄養の取り合いになり、やせた株に育ってしまいます。
ルッコラは、スプラウト(芽)からベビーリーフまで全て食べられます。間引きした株も、そのまま食卓に並べることができるので嬉しいですね。
間引きタイミング:1回目 双葉
ルッコラの発芽がそろい、双葉が開いたら、まずは3~4cm間隔になるよう間引きます。間引く株は次のような株です。
- 葉と葉が触れ合っているもののどちらか
- 一番背の高いもの
- 茎が細くてヒョロヒョロなもの
- 葉の形が悪いもの
間引きタイミング:2回目 本葉
ルッコラの本葉が4~5枚程度になったら、今度は4~5cm間隔に間引きましょう。
まずは成長の悪い株や害虫の被害がある株を、葉同士が触れ合わなくなるくらいまで間引いていきます。次は残す株を意識しながら間引いていきましょう。
残す株の特徴は、次を参考にしてみてください。
- 葉の色が濃いもの
- つやがよいもの
- 茎が太くて丈夫そうなもの
2. 追肥
2回目の間引き後、肥料を追加する「追肥」を行いましょう。ここからは、栄養が大好きなルッコラのために、週に一度追肥をしてください。
液体肥料を使用するときは、株元に軽く土寄せし、土が流れて株が倒れてしまうのを防ぎます。
化学肥料の場合は、株間を少し耕してから大さじ2~3杯の肥料を撒き、それを根元に寄せるようにします。窒素肥料が多いと、せっかくのゴマの香りが悪くなるので注意しましょう!
収穫
タイミング
ルッコラは、葉が10cmくらい、もしくは草丈が20~25cmくらいが収穫のベストタイミングです。
下の葉から1枚ずつ清潔なハサミで刈りとっていきましょう。ルッコラは収穫中もどんどん成長します。株を抜いてしまうと、それ以上収穫できなくなってしまうので、抜き取らないように注意しましょう。
下側・外側の大きい葉から収穫していけば長い期間収穫できます。
害虫
アブラムシ類
ルッコラに発生する害虫の代表格は「アブラムシ類」です。アブラムシ類とは、植物や野菜に群生する昆虫で、体は小さく、1~4mmほどしかありません。しかし、群れになって植物を襲うので大きな被害を受けます。
アブラムシ類が植物につくと、植物は汁を吸われて成長が止まり、やがて枯死します。また、アブラムシ類の排泄物に菌が発生し、葉が黒くなることもあります。
さらに植物ウイルス病を媒介し、植物を全滅させるなどの被害をもたらすこともあるので、油断ができません。
発生時期
アブラムシ類は初夏から梅雨の時期にかけて発生します。ルッコラは強い植物ですが、アブラナ科の植物であるだけに、アブラムシ類がつきやすいです。対策は十分しておきたいですね!
見つけ方
アブラムシ類は主に緑色や茶色をしているものが多いため、パッと見ただけでは見つけにくいです。ただ、近づいてよく見てみると大量についていることがあります。
特に新芽の部分を中心に発生するので、念入りにチェックしてください。
部屋で育てていても寄生することがあります。
対処法
- 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
- 駆除数が少ない場合は、セロハンテープを利用することをおすすめします。
多く発生している場合は、薬剤を使用ください。