憧れのバラをご自宅で。
初心者のための、バラ育て方入門。
初夏の明るい陽射しを浴びて、美しく咲き誇る大輪のバラ。優美な姿の代名詞とも言われるバラには、人を惹きつけてやまない不思議な魅力がありますよね。一度は育ててみたいと憧れるものの、手間がかかるイメージがあったり、育て方がわからなかったり…となかなか踏み出せない方が多いかもしれません。そんな「初心者」の方に、バラの育て方とお手入れ方法をご紹介します!
野菜・花・果樹 育て方2018/05/17
バラの選び方・植え付け方
種類が豊富なバラ。迷った時のチェックポイント2つ。
バラ(薔薇)は、バラ属バラ科の植物の総称です。木の形には低い木のように自立して育つものと、つるを生やす「つるバラ」と呼ばれるものがあります。花の姿も様々で、一重のものからオールドローズのように花弁が複数のタイプ、その名の通り小ぶりの花を咲かせるミニバラなど、形や色は千差万別。初めての方には種類が多すぎて、どれを選んで良いのか迷ってしまうかもしれません。
そんな方は、「①どこで育てるか」を基準に選んでみてください。例えば、比較的スペースがあり、フェンスや柵などの近くで育てられるなら、つるバラを這わせるように育てると、とても優雅で華やかな雰囲気になります。逆にベランダや玄関先などあまり場所が取れないなら、鉢植えやミニバラを選ぶと良いでしょう。
次にチェックしていただきたいのは、丈夫で虫が付きにくい「②育てやすい品種を選ぶ」こと。「ノック・アウト」や「アイスバーグ」、つるバラの「アンジェラ」などは、病気に比較的強い品種として知られているので、失敗が少ないかもしれません。もっと色々な種類の中から選びたい方や、品種選びに不安がある方は、購入前に園芸店で相談してみましょう。きっと良いアドバイスをもらえますよ。
バラを鉢(プランター)で育てるには
「バラを育てよう!」と思い立ったら、何はともあれ苗を準備することから始めましょう。
バラの苗には、冬の間に売られているものと、春以降に売られているものがあります。冬に売られるのは「大苗」と呼ばれる、冬につぎ木したものを1年間養成して掘り上げた状態の苗。一方で春先のものは「新苗」と呼ばれる、秋か冬に芽つぎした若い苗が中心です。初めて育てる方は「大苗」を選んだ方が、育てやすく植え付けたその年から花を咲かせることができるのでおすすめです。
更に奥の手として「既に花が咲いている大株の鉢苗」を選ぶという方法もあります。蕾が多く、根がしっかりとした丈夫な苗を見極めるのがポイント。花や蕾が付いている苗を植え付ける時は、傷つけないように丁寧に扱ってください。
苗、鉢と鉢底石、培養土(元肥入り・バラ用)が用意できたら、次のステップで植え付けていきましょう。
- バラの苗より一回り大きい鉢に底石を入れ、上から培養土を1/3ほど入れます。
- 根鉢を入れて培養土を隙間に詰めていきます。
- 鉢の上部から2~3cmの部分まで土を入れ、軽く手で固定します。
- 最後にたっぷりと水をあげます。
以上でバラの植え付けはひとまず完成です。
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上手な育成と活用方法
バラのお手入れについて
バラを元気に育てるためには、日々の気配りが大切です。面倒だと思わずに、愛着を持って作業してくださいね!
水やり
土の表面が乾いたら根本にたっぷりと、が基本です。乾きすぎ、水のやりすぎに注意しましょう。
肥料
バラは「肥料食い」と呼ばれるくらい、肥料が大好き。10月くらいまでは、液体肥料か固形肥料などの置き肥を定期的にあげてください。
日当たり
生育期は、風通しの良い場所で5時間以上、日の当たる場所で育てるようにします。
病害虫対策
普段からこまめに葉の状態をチェックするようにしてください。特に梅雨時期のカビや病気には注意が必要で、この時期に葉が多いようなら、葉を少し間引いて風通しを良くしましょう。
4月を過ぎると、アブラムシなどの害虫が増えてきます。事前に病害虫予防のスプレーを使ったり、土にまくタイプの殺虫剤を散布したりしておくのも有効です。
また花を楽しんだ後のひと手間で、翌年の花の付き方が変わってきます。以下の作業も忘れずに。
花がら摘み
花が咲き終わったら、枯れた花を取り除く「花がら摘み」をしましょう。見た目を良くするだけでなく、病気の予防にもなります。
剪定
花が全て咲き終わったら、早い時期に剪定しましょう。枯れた葉や弱った細い枝は取り除きます。
芽かき
同じ場所から何個も芽が出ている場合、込み合って養分が分散してしまいます。枝は細くなり花の咲きも良くないので、内側に向いているものを摘みとるようにしましょう。
植え替え
年に1回、12~2月に一回り大きい鉢に植え替えることで、新たな根を張らせて株全体の成長を促します。
育てたバラを飾ろう
綺麗に咲いたバラはそのまま育てながら鑑賞しても良いですが、たくさん咲いたらお部屋に飾ってみませんか?バラが一輪あるだけで、室内がグッと明るくなりますよ。またちょっとひと手間を加えると、切り花を長持ちさせることができます。以下のポイントに沿って、試してみてくださいね。
ポイント① 花瓶を洗っておく
花瓶に雑菌がいると、バラが枯れる原因に。食器用洗剤で洗ったものを使用しましょう。
ポイント② 不要な葉とトゲを取り除く
ケガをしないように注意しながら、トゲと下の方の葉を取り除いておきます。
ポイント③ 水切りする
清潔なバケツなどに水を張り、水の中でバラを根元から3cmほどの所で斜めにカットします。
ポイント ④ 切り花用の延命剤を使う
パッケージに記載された濃度を守って、花瓶の中に入れましょう。
バラの適温は15~25℃ほどです。直射日光は避け、室内の涼しい場所に置くようにしてください。
いかがでしたか?バラ初心者の方も、綺麗な花を咲かせることを目標に栽培にチャレンジしてみてくださいね。