アース製薬

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保存食をもっと身近に。
自家製野菜でアレンジレシピ。

野菜を使った食事

家庭菜園をしていて楽しいのは、何と言っても収穫の時。大切に育てた野菜や果物がたくさん採れたら、本当に嬉しいものです。しかし実ができ過ぎると、シーズンの間では収穫したものを食べきれなかった…なんてことも。そんな時は、保存食を作ってみましょう。意外と簡単に作れて日持ちするので、普段の食卓をより豊かにしてくれること間違いなしです。

ガーデニングの楽しみ方2020/06/25

保存食の種類

様々な工夫で保管されていた食材

瓶に保存された食材

「保存食」と聞いて、何を思い浮かべますか?切干大根や干し椎茸のような乾物でしょうか、それともジャムやビン詰めなどでしょうか。冷蔵庫などが無かった時代、収穫したものをいかに長持ちさせて食料を確保するかが、人間にとって大きな課題でした。そのため昔の人は、天然素材と自然現象を最大限に活用して、食料を保存しやすくするように様々な工夫をしたのです。塩蔵、糖蔵、乾燥、燻製、発酵などがそれです。
まず「塩蔵」ですが、これは塩で保存することで、漬物や塩鮭などがあります。次に「糖蔵」は、砂糖を加えて腐敗を防ぐ方法で、ジャムやドライフルーツがよく知られています。「乾燥」はその名の通り、野菜や魚、肉、麺などを乾燥させて長期保存できるようにしたもの。そして「燻製」は煙でいぶして菌を減らす方法で、鰹節やベーコンなどが挙げられます。ご存じ「発酵」は微生物の働きで雑菌の繁殖を抑えてくれて、味噌や塩辛、チーズなどを作ることに成功しました。先人たちの知恵は、本当に素晴らしいですね。

活用するなら、こんな風に

トマトソースを用いたパスタ

保存の方法は何種類もありますが、では、自分が収穫した野菜はどんな方法で保存したら良いでしょうか。あまり馴染のない方法だと、作る時に失敗したり料理に活用しにくかったりします。まずは一般的なものからトライしましょう。
例えば、トマトソースなら、様々な料理に使えてアレンジがしやすいのでおすすめです。夏野菜ならピクルスにすれば、さっぱりとした味が暑い季節にピッタリ。シーズンの間だけ繁茂するハーブなどの葉物は、乾燥させておけば長持ちします。色々な野菜あるけど、加工も面倒だし…なんて時は、干し野菜にしてみましょう。次からは、それぞれの加工方法とおすすめの野菜をご紹介します。

保存食を作ろう:アレンジしやすい4つの方法

ソースを作ろう

トマトソース

トマトミニトマトは上手に育てれば、7月~8月にかけて収穫できます。サラダに入れて美味しく食べられますが、毎日だとちょっと飽きてしまうかも。それなら、イタリア料理でお馴染みのトマトソースを作ってみましょう。きちんとビン詰めにすれば、1年間は保存できる優れもの。ミートソースやナポリタンなどのパスタメニュー、お肉や魚の煮込み料理に、ピザソースやドリア、スープなど、色々な料理にアレンジしやすいのも嬉しいですね。
作り方は、煮込んだトマトを煮沸消毒したビン入れるだけですので、それほど手間はかかりません。トマト以外でも同じようにビン詰めで保存しておくことができます。ハーブでお馴染みのバジルが沢山育った時は、ミキサーでペーストにした後で同じようにビン詰めを作りましょう。バジルのジェノベーゼソースで、本格イタリアンがシーズン以外でも楽しめます。

おすすめの野菜:トマトミニトマトバジル

  1. 保存容器のビンとフタは、水を入れた鍋で沸騰させ5分ほど加熱します。やけどに気をつけて取り出し、よく乾かします。
  2. トマト・ミニトマトは皮に十字に切り込みを入れ、お湯に入れて皮をむきます。(湯むき)その後、粗く刻んでおきます。
  3. 鍋にオリーブオイルと刻んだニンニク(1片)を入れて炒め、その中にトマト・ミニトマトを入れます。
  4. 水分が減りドロッとするまで20~30分ほど煮込みます。ソースが熱いうちに消毒しておいたビンに詰めます。
  5. 鍋にビンが半分浸かるほどの水を入れて、ビンを沈め軽くフタをします。沸騰させて、このままの状態で20分ビンごと煮ます。
    熱いうちにしっかりと蓋を閉めて、完成です。冷暗所で保存しましょう。

ピクルスを作ろう

野菜のピクルス

さっぱりとした酸味が美味しいピクルス。ピクルスとは、いろいろな食材を酢漬けにしたもので、日本では主に野菜の酢漬けを指します。自分で作れば、香りづけにローリエやニンニクを入れたり、ピリッとした鷹の爪を入れたり、カレー粉を入れてカレー味にする、なんてアレンジも可。
夏野菜なら、キュウリ、パプリカ、セロリが、秋冬ならニンジンやダイコンも美味しいですよ。ちょっと変わったところでは、カリフラワーやアスパラガス、芽キャベツやコカブなども合いますので、色々な野菜や味を試してみて好みのピクルスを探求してみてはいかがでしょうか。酢漬けにすることによって保存がきくようになるのですが、自家製の手作りのピクルス液はそれほど日持ちしません。3日程度を目安に食べきるようにしてください。

おすすめの野菜:キュウリ、パプリカ、セロリ、ニンジン、ダイコン

  1. 鍋にお酢200ml、水200ml、砂糖大さじ4、塩小さじ1を入れて火にかけ、沸騰したら火を止めます。
  2. キュウリ、パプリカ、セロリ、ニンジンなど野菜を好みの大きさに切り、水気をよく拭き取っておきます。
  3. ビンや密閉できる袋に野菜を入れ、冷ました①のピクルス液を注ぎます。
  4. 冷蔵庫に丸1日置いておけば完成です。

ドライハーブを作ろう

バジルの葉とドライハーブ

ドライハーブは買うもの、って思い込んでいませんか。育てたハーブを乾燥させれば、手軽な上に大量に作れて、1年中使えるので本当にお得なんです。例えば、お肉・魚を焼いたり煮込んだりする時に、調味料として加えると臭み消しに。出来上がったパスタやスープに振りかければ、彩りと香りづけに。天然塩と混ぜればハーブソルトとしてフライの味付けに使えますし、バターに混ぜればハーブバターになり、いつものトーストがより美味しく感じられることでしょう。
ハーブはあまり硬くなっていない若い葉がベター。乾燥させる時は、風通しがよく直射日光の当たらない場所に逆さに吊るしておくと、真夏なら1週間ほどでできあがります。干物作り用ネットを活用するのも良いですね。次からは、より手軽にできる、電子レンジを使った作り方をご紹介します。

おすすめの野菜:バジル、イタリアンパセリ、オレガノ、タイム

  1. ハーブを枝ごと収穫し、洗ったらザルにあげて、しっかりと水分を拭き取っておきます。
  2. 手で枝から葉の部分だけを取ります。耐熱皿にキッチンペーパーを乗せ、重ならないよう葉をまんべんなく並べます。
  3. 電子レンジで、500wで1分半~2分半ほど加熱します。できあがったハーブを見て、きちんと乾燥していればOK。
    まだ湿っている場合は、様子を見ながら10秒ごとに追加で加熱しましょう。
  4. へらなどで切るように叩くと崩れて粉になりますので、用意しておいた保存容器に入れれば完成です。
    ハーブソルトを作る場合は天然塩に、ハーブバターを作る場合はバターに入れてよく混ぜます。

干し野菜を作ろう

ざるに並べて干している野菜

魚を干した干物はわかるけれど、「干し野菜」の料理は馴染がない、と感じる方もいるかもしれません。実は野菜は天日干しをすると、本来の旨味と栄養がギュッと凝縮されて、更に美味しくなるのです。作り方も、ちょっとしたスペースにザルやカゴに並べて置いておくだけなので、マンションのベランダや軒下などで意外と簡単にできます。よく晴れた真夏や、乾燥した秋や冬に作るのがポイントです。
料理には、20分ほど水で戻せば普通の素材と同じように使えます。浸した水は野菜の出汁が出ていますので、こちらもぜひ活用してください。例えば、ジャガイモナスピーマントマトを使ってラタトゥイユを作ったり、カボチャ、ダイコン、ニンジンで煮物を作ったり。お味噌汁の具にしても便利ですし、卵に入れてオムレツを作る、野菜炒めに使う、パスタの具にするなど大活躍しますよ。

おすすめの野菜:ジャガイモナスピーマントマト、カボチャ、ダイコン、ニンジン

  1. 野菜は洗ってから水気をよくふき取り、それぞれ5mm程度の薄切りにします。
    ジャガイモはそのまま干すと変色するので、一度蒸してから干します。
  2. ザルの上や干物カゴに重ならないように並べ、日が当たる風通しのよい所に半日~2日置きます。
    ただし夕方から夜間は室内に入れ、日の当たる時間のみ出すようにしましょう。
  3. 表面が白くなった状態が半干し状態で、煮物や炒め物、味噌汁などに使うならこの干し具合でOK。
    更にしっかりと干すと、水分が抜けて小さく軽くなります。
  4. 乾燥したら、密閉容器や袋などに入れて保存します。冷蔵庫なら5日くらいで使い切りましょう。
    冷凍庫なら半干しで1週間、しっかり干した場合は1ヵ月ほど日持ちします。

いかがでしたか?「保存食」とひとことで言っても、作り方も保存期間も活用方法も様々でしたね。保存食を上手に使った自家製野菜のアレンジレシピで、料理の幅を、もっともっと広げてください。

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