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バジル(種・苗)

基本情報

バジル(種・苗)

栽培難易度

イタリア料理に欠かせないバジルは、おすすめしたいハーブのひとつ。上手に育てれば、長い期間収穫が楽しめます。苗からでも種からでも比較的育てやすいのが特徴です。

科名 属名
シソ科メボウキ属
収穫までの期間
約1~2ヵ月
主な病気
うどんこ病、苗立枯病、灰色かび病
主な害虫
アブラムシ類、ハダニ類、ヨトウムシ
生育適温
15~28℃ (発芽適温20~25℃)
必要な栽培スペース
日当たりのよい場所 ただし、真夏は葉焼けをしてしまう恐れがあるので、日陰で育ててもOKです。
水やり
土の表面が乾いていたらたっぷりと水やりしてください。
中性~弱アルカリ性(適正酸度はpH5.5~7.0)

栽培スケジュール

栽培スケジュール
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準備

プランター
7号鉢(直径21㎝程度)に1株、標準サイズ(60~65㎝)のプランターに2~3株を植えてください。
野菜用の培養土
市販の「野菜用培養土」や「ハーブ用の培養土」を使うと、プランターに入れるだけなので簡単です。配合する場合は、赤玉土7、腐葉土3の割合で混ぜた土に、大さじ1杯程度の苦土石灰と肥料を混ぜます。
化成肥料
肥料を多く必要とするため、肥料切れをしないように適度に与えていくことが大切です。生育期は、月に1度油かすを株元に施すか、1週間に1度、液体肥料を与えます。葉が黄色くなって枯れるのは、肥料不足を起こしているサインなので、見逃さないようにしましょう。

種まき(種から育てる場合)

種まき

バジルの種の発芽には20℃以上の温度が必要なので、4月下旬から5月頃の晩霜の心配がない頃にまきます。
20~30㎝間隔で種を2~3粒ずつ点蒔きをします。

植え付け

1. 苗の準備

購入時のポイント

  • 葉の色がツヤのある緑色をしているもの
  • 茎が太く節が詰まっているもの

2. 苗の植え付け

植え付けの手順

  1. スコップで苗と同じくらいの大きさの穴を掘ります。
  2. イラストのように人差し指と中指で苗をやさしく挟んで、そのままポットごと、ひっくり返し、土の部分を崩さないようにゆっくりポットを引き上げます。
  3. 苗をやさしく鉢土ごと①の穴に植えます。このとき、鉢土の1/5がプランターの土から出るくらいに浅く植えるのがコツです。
  4. 植えたら土を2~3cmかるくかけ、底から水が出るぐらいたっぷり水をあげましょう。
ポイント
植え付ける際に気をつけること

苗の根は非常にデリケートなので、傷つけないように丁寧に扱いましょう。根を傷つけると病気になりやすくなったり、そこから枯れてしまったりすることがあります。

植え付け時期

ダメージを与える晩霜の心配がなくなる4月下旬~5月上旬が目安です。

栽培

1. 水やり

乾燥には弱いため、水切れを起こさないように注意が必要です。夏場は水切れを起こしやすいので、半日陰に移動して夕方の気温が下がる頃に水をたっぷり与えます。ただし、水をやりすぎると根腐れの原因になるので、土の表面が白っぽく乾いてから水やりをするように注意しましょう。

2. 摘心

草丈が20~30㎝程度に成長したら、頂点から2節目くらい下の茎をハサミや手で切り取り、側芽の成長を促します。
収穫を兼ねて3~4回ほど摘心をすると、葉が成長して収穫量を増やすことが出来ます。

3. 追肥

バジルは、肥料を多く必要とします。生育期の6~10月は、1週間に1回を目安に液体肥料を与えましょう。

収穫

タイミング

風通しが悪くなると収穫する葉が傷んでしまうので、重なりあった部分を中心に葉を摘み取っていくと長期にわたり収穫を楽しむことが出来ます。

病気

うどんこ病

葉に斑点ができ、白っぽいカビのようなものが生え、やがて枯れます。
うどんこ病は湿度が低い環境(4~10月に多い)で、温度が17~25℃ぐらいのときに発生しやすくなります。真夏・真冬は発生しにくいです。

うどんこ病

対処法

  • 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 対処症状が軽い場合は感染した葉だけちぎって様子を見ます。ちぎった葉はビニール袋に入れてゴミとして捨てるなど、廃棄することが重要です。うどんこ病になってきた箇所は元通りにはなりませんが、初期段階で対応することで、被害の拡大を抑えられます。

苗立枯病

カビが原因による病気の1つ。梅雨の季節など雨が続くような時期は、特に注意です。播種後の発芽したばかりの苗や、植え付けたばかりの苗が発病しやすく、土に接する部分からくたびれたように枯れていきます。

苗立枯病

対処法

  • 予防3年ほど連作を避け、水はけがよく、清潔な土を使って育てましょう。有機質の肥料を使うと土が団粒構造になりやすく、おすすめです。

灰色かび病

葉の緑が黒くなったり、花が褐色になってシミのような病斑ができる病気で、カビ(糸状菌)が原因です。菌糸を植物の中にのばして栄養分を吸収し、進行すると葉や花弁が腐敗して枯れます。灰色の粉(分生子)が生じて、伝染しやすくなることもあるので、早めに防除する必要があります。

対処法

  • 予防日当たりや風通しを良くします。
    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 対処発生初期は、症状が出た部分を排除して様子を見ましょう。症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。

害虫

アブラムシ類

アブラムシ類とは、植物や野菜に群生する昆虫で、体は小さく、1~4mmほどしかありません。しかし、群れになって植物を襲うので大きな被害を受けます。アブラムシ類が植物につくと、植物は汁を吸われて成長が止まり、やがて枯死します。また、アブラムシ類の排泄物にカビが発生し、葉が黒くなることもあります。さらに植物ウイルス病を媒介し、植物を全滅させるなどの被害をもたらすこともあるので、油断ができません。

アブラムシ類

対処法

  • 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 駆除多く発生している場合は、バジル(ハーブ類)のアブラムシ類に適用のある薬剤を使用ください。

ヨトウムシ類

ヨトウムシ類の主な発生時期は4月~6月と9月~10月です。夜行性で日中は株元に潜み、夜の間に葉を食害します。大食漢で、ひどい場合には葉脈を残して葉を食べつくし、大発生するとガサガサと食害する音が聞こえることもあります。
発見した場合はすぐに対応する必要があります。

ヨトウムシ類

対処法

  • 予防防虫ネットをかける。
  • 駆除数が少ない場合は、割り箸などでつまんで取り除きましょう。
    多く発生している場合は、早めに薬剤で駆除するようにしましょう。
    安全性の高いエトフェンプロックスを有効成分にした薬剤をスプレーするだけで駆除できます。
    ヨトウムシ類の場合、5月頃から薬剤を散布すると被害を防げます。ただし、薬剤は使用上の注意をよく読んで正しく使ってください。

ハダニ類

ハダニ類は0.5mmと非常に小さく、主に葉裏に寄生しています。雌は交尾しなくても産卵することができるため、一匹いればどんどん増えていきます。また、クモの仲間なので、クモと同様に糸を出します。葉裏に寄生して汁を吸うため、葉に針先でつついたような白い小斑点ができます。数が多くなると白くカスリ状にまとまって見えます。被害が進行するに従って葉色は悪くなり、草花や野菜では落葉して枯れることもあります。

ハダニ類

対処法

  • 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 駆除ハダニ類は小さい虫のため、見えないという人もいます。そういった場合、おかしいと思う葉裏に白い紙を置いてみて、息を吹きかけた時に動き回る小さな虫がいたらハダニ類です。糸が絡んでいるときもハダニ類の可能性があります。駆除する場合は、手で捕殺しなくても、水で流すことが可能です。葉の裏側まで洗い流すように勢いよく水をかけましょう。

よくあるご質問

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