アース製薬

  • facebook
  • LINE

ネギ(葉ネギ)(種・苗)

基本情報

ネギ(葉ネギ)(種・苗)

栽培難易度

葉ネギ(葉葱)とは緑の部分が多く、根元から葉の先まで食べられるネギのこと。青ネギとも呼ばれ、万能ネギや九条ネギなどの品種も有名です。大きく成長する長ネギに比べると、小型で育てやすいのでプランター栽培にも最適。一鉢あると、色々な料理や薬味に使えてとっても便利です。

科名 属名
ユリ科ネギ属
収穫までの期間
約2~3ヵ月
主な病気
さび病・赤さび病・黒斑病
主な害虫
アブラムシ類(特にネギアブラムシ)・アザミウマ(特にネギアザミウマ)・ハダニ類・ヨトウムシ類
生育適温
20~25℃
必要な栽培スペース
プランターの周囲に約10cmほど余裕があればOK
水やり
種が発芽するまで土が乾かないように注意。
その後は土の表面が乾いたらたっぷり水やりします。
弱酸性~中性(pH6.2~7.0)
必要に応じて、苦土石灰などで調整してください。

栽培スケジュール

栽培スケジュール
画像を拡大する

準備

プランター
一般的なプランターでも野菜用のプランターでもOK。
横長のプランターのほうが多く収穫できておすすめ。
深さは20cmくらいあれば大丈夫です。
野菜用の培養土
市販の「野菜用培養土」を使うと手間がかからず、プランターに入れるだけなので簡単です。
適正酸度はpH6.2~7.0で、酸性土壌を嫌うため、その点にも留意して土を選びましょう。
化成肥料
元肥タイプを使用しない場合に化成肥料を土に混ぜます。また、生育中の肥料として使用します。
底石用の軽石+ネット袋
ネットに底石になる軽石を入れ、軽石を水で洗った後、プランターの底に敷きます。

種まき(種から育てる場合)

1. 種を選ぼう

購入時のポイント

葉ネギには「九条ネギ」や「万能ネギ」など様々な品種がありますが、どれも比較的育てやすいです。ただし古い種は発芽率が落ちてしまうため、新しい種を使用しましょう。

2. 種まき

プランターの準備

底石用の軽石をネットに入れて、軽く水で洗いプランターの底に薄く敷いてください。それから、土をプランターの8分目程度(フチから2~4cm程度余裕を残して)を目安に入れてください。

種のまき方

  • スジまき

    一直線上に浅い溝を等間隔に作り、その溝に種をまく方法です。
    まき溝を15cm間隔でつくっておくとまきやすいです。60cmの標準サイズのプランターであれば、2列ぐらいにまくのがベストです。
    深さ約1cmのまき溝を作り、5mmくらいの間隔でまいていきましょう。

種まき後

種をまいたら、上から土をかけ、軽く手で押さえて種を固定します。その後はたっぷりと水をやります。
種が発芽するまでは、土が乾かないように注意して水やりしてください。

種まき後、1週間~10日ほどで発芽します。
芽が3~5cmくらいに育ったら、成長の悪いものを取り除きます。この時、株と株の間が3~5cm間隔になるように引き抜きます。その後も混み合う場合は適宜、間引くようにしましょう。

植え付け

1. 苗の準備

購入時のポイント

  • 健康な苗を選ぶ
  • 葉の緑色がキレイなもの(変色したり、折れたりしていないもの)
  • 害虫のついていないもの

2. 苗の植え付け

プランターの準備

深さが20cmくらいのプランターを用意しましょう。ネットに底石になる軽石を入れ、軽石を水で洗った後、プランターの底に敷いてください。

植え付けの手順

  1. 底石の上に培養土を入れます。2~3cmほどウォータースペースを残してください。
    (苦土石灰などで調整が必要な場合は1週間以上前に準備しておきましょう)
  2. 土の表面を平らにして、間隔を10cmくらいあけて植え付けます。
  3. 植え付け後、たっぷり水をやります。

栽培

1. 水やり

水は土の表面が乾いてから、たっぷりと与えるようにしてください。
根腐れに注意し、日当たりの良い場所で育てましょう。

2. 追肥

1~2週間に1回くらいのペースで、希釈した液体肥料を追肥しましょう。
葉の茂りが良くなるので、チッソが多めの配合のものを選ぶのがおすすめです。

収穫

タイミング

草丈が30~50cmくらいになったら収穫のタイミングです。
株元から3~5cmのところで切り取って収穫しましょう。
切った場所からまた新しく生えてくるので、繰り返し収穫できます。
使いたい分だけ収穫できる葉ネギはとても便利ですが、長くそだてると栄養不足になりがちです。
途中で肥料切れを起こさないよう、忘れずに追肥しましょう。

病気

うどんこ病

葉に斑点ができ、白っぽいカビのようなものが生え、やがて枯れます。うどんこ病は気温が高く湿度が低い環境(4~10月に多い)で、温度が17~25℃ぐらいのときに発生しやすくなります。真夏・真冬は発生しにくいです。

うどんこ病

対処法

  • 予防

    特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。

  • 対処

    症状が軽い場合は感染した葉だけちぎって様子を見ます。ちぎった葉はビニール袋に入れてゴミとして捨てるなど、廃棄することが重要です。うどんこ病になった箇所は元通りにはなりませんが、初期段階で対応することで、被害の拡大を抑えられます。

さび病

鉄のさびのような橙色の細長い楕円状の小さい斑点ができる、カビによる病気の1つ。やがて表皮がやぶれて黄色の胞子が露出し、症状が進行すると枯れてしまいます。

さび病

対処法

  • 予防

    株が弱ると発生しやすくなるので、定期的に追肥しましょう。

  • 対処

    さび病になった箇所は元通りにはなりませんが、初期段階で対応することで、被害の拡大を抑えられます。早めの薬剤散布がおすすめです。

白絹病

カビが原因の病気の1つ。菌の色は白色や黄色、ひどい場合は褐色。初期は地面と接する部分に斑点ができて、進行するとその周り(主に株元)に白いカビが発生します。

白絹病

対処法

  • 予防

    水はけのいい土を使うことで発病のリスクを軽減できます。高温・多湿で発病しやすいので、株が混みあってきたら、こまめに収穫するのもポイントです。

  • 対処

    発病したら、その株の周りの土と一緒に処分しましょう。

白斑葉枯病

カビが原因の病気ですが、病状はアザミウマの食害痕に似ていて、白い細かな斑点を作ります。3cm程度の長細い病斑を形成し、進行すると葉全体が枯死します。

白斑葉枯病

害虫

アブラムシ類

ネギ属は黒ゴマみたいな「ネギアブラムシ」がつきやすいです。アブラムシ類とは、植物や野菜に群生する昆虫で、体は小さく、1~4mmほどしかありません。しかし、群れになって植物を襲うので大きな被害を受けます。アブラムシ類が植物につくと、植物は汁を吸われて成長が止まり、やがて枯死します。また、アブラムシ類の排泄物に菌が発生し、葉が黒くなることもあります。さらに植物ウイルス病を媒介し、植物を全滅させるなどの被害をもたらすこともあるので、油断ができません。

アブラムシ類

対処法

  • 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 駆除多く発生している場合は、薬剤を使用ください。

アザミウマ類

ネギ属は、アザミウマ類の中でも「ネギアザミウマ」が発生しやすいです。細長い虫が葉の汁を吸い、葉がカスリ状に白くなります。

アザミウマ類

対処法

発生初期は、症状が出た部分を排除して様子を見ましょう。症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。

ハダニ類

ハダニ類は0.5mmと非常に小さく、主に葉裏に寄生しています。梅雨明けから9月頃にかけて繁殖が旺盛になります。雌は交尾しなくても産卵することができるため、一匹いればどんどん増えていきます。また、クモの仲間なので、クモと同様に糸を出します。葉裏に寄生して汁を吸うため、葉に針先でつついたような白い小斑点ができます。数が多くなると白くカスリ状にまとまって見えます。被害が進行するに従って葉色は悪くなり、草花や野菜では落葉して枯れることもあります。

ハダニ類

対処法

  • 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 駆除ハダニ類は小さい虫のため、見えないという人もいます。そういった場合、おかしいと思う葉裏に白い紙を置いてみて、息を吹きかけた時に動き回る小さな虫がいたらハダニ類です。糸が絡んでいるときもハダニ類の可能性があります。駆除する場合は、手で捕殺しなくても、水で流すことが可能です。葉の裏側まで洗い流すように勢いよく水をかけましょう。

ヨトウムシ類

夜行性で夜の間に葉を食害。食欲が旺盛で、せっかく育った葉を全部食害される恐れがあります。9月~10月あたりは、特に注意しましょう。
裏に卵を産み、若齢幼虫(5齢幼虫まで)はそのまま葉につき、大きくなる(6齢幼虫以降)と土の中にもぐり夜活動するため“夜盗虫”と呼ばれます。食害されているのに“犯人“を発見できない場合はヨトウムシ類の仕業かもしれません。

ヨトウムシ類

対処法

  • 予防防虫ネットをかけるのもおすすめですが、ネットをかける前に必ず、あらかじめ害虫がついていないことを確認してください。
  • 駆除ネギにつくヨトウムシに適用のある薬剤を散布するか、プランター栽培の場合はプランターごと水浸しにして水没させることでも駆除可能です。苦しくなって浮き上がってきたところを割り箸などで掴み、駆除してください。
    ※使用回数・使用方法は商品ラベルを確認して正しく使用してください。

よくあるご質問

    ページトップへ