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ホウレンソウ(種)

基本情報

ホウレンソウ(種)

栽培難易度

ホウレンソウ(ほうれん草)は、代表的な緑黄色野菜です。ビタミン類や鉄、ミネラル分などの栄養価は、野菜の中でもトップクラス!実はこのホウレンソウ(ほうれん草)、寒くてもプランターで丈夫に育つので、とても人気なんです。短期間にグングン育ち、間引いた葉も柔らかくて美味しいので、ベランダ菜園初心者におすすめです!

科名 属名
アガサ科ホウレンソウ属
収穫までの期間
苗植え付け後、春まきで30日~40日・秋まきで30~50日
主な病気
べと病・モザイク病
主な害虫
アブラムシ類・ヨトウムシ類
生育適温
15~20℃
必要な栽培スペース
プランターの周囲に約10cmほど余裕があればOK
日当たりのよい場所
水やり
晴れの日の午前中に1度
中性(pH6.5~7.5)

栽培スケジュール

栽培スケジュール
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深町貴子

深町貴子/アドバイザー

園芸家。NHK趣味の園芸「やさいの時間」講師等、数多くのメディアで活躍。
園芸の魅力を語る講演・講座も人気。

準備

プランター
深さが16cm以上で60cm以上ある標準サイズのプランターがおすすめですが、45cm以上の小型サイズでも育てられます。
野菜用の培養土
市販の「野菜用培養土」を使うと手間がかからず、プランターに入れるだけなので簡単です。
化成肥料
元肥タイプを使用しない場合に化成肥料を土10L当たり10~20gをよく混ぜ合わせればOKです。また、生育中の肥料として使用します。
底石用の軽石+ネット袋
水はけをよくするためにプランターの底に入れます。その際、ネット袋があると片付けの際楽なので、ネットに入れて底に浅めに敷きます。
防虫ネット
害虫対策

種まき

1. 種まきの準備

芽出し

ホウレンソウ(ほうれん草)の種は休眠期があり、発芽しにくい可能性があります。種まきの前に「芽出し」をして、発芽しやすくしましょう。

芽出しの方法は、コップに水を張り、まく分の種を一晩漬けておくだけです。
浮いてきた種は捨てて、布などの上に出して水切りをしましょう。
芽出しをすることで、種表面の休眠物質が流れ、発芽を促すことができます。

2. 種まき

植え付けのタイミング

春と秋に種まきができます。

春まき:3月上旬~5月上旬
秋まき:9月上旬~10月下旬

秋まきは虫が付きにくく、甘みが強いのでおすすめです。種袋の裏で春まき用か秋まき用かを確認しましょう。

プランターの準備

プランターに、「鉢底石」を底が見えなくなるまで入れ、その上に市販の「野菜用の培養土」を入れましょう。水やりの際に土が流れ出ないようにするため、培養土はプランターいっぱいに入れずに、フチから2~4cm程度余裕を残して入れます。土を入れる目安は、プランターの7分目ほどです。

植え付け方

プランターの準備ができたら、事前に準備した種をまきましょう。
まき方は、「スジまき」です。
「スジまき」とは、割り箸や支柱などを使って3~5mmほどの浅い「まき溝」を作り、その溝に種をまく方法です。
60cmの標準サイズのプランターであれば、10~15cm程度空けて2列にまくのがベストです。

種は1cm間隔になるようにまきます。種をまいたら、土を1cm程度かぶせ、上から軽く手で押さえて種を固定しましょう。3~5日程度で発芽します。
種は普通にばらまいてもOKですが、スジまきにすることで、害虫を発見しやすい、肥料が与えやすいなどのメリットがあります。

生育を揃えるために、溝の深さを同じにするのがコツです。また、長く楽しむために、1列だけ種まきのタイミングを1週間ずらすのもおすすめです。

水やり

種を土に植え終わったら、プランターから水が流れ出るくらいたっぷりと水やりを行いましょう。 以降は、晴れの日の午前中に1度水をやり、日が落ちる頃に葉が乾いている状態にするのが、病気を防ぐためにもいいです。

深町さんのワンポイントアドバイス!
ホウレンソウは一般的に日が長くなる(昼間が長い時期)と「とう立ち」と言って、花が咲く性質を持っています。どんなに株が小さくても、条件が揃えば花が咲いてしまい、成長がストップします。そのため、注意することは光!街灯や室内の照明の光が当たっていても、長日と勘違いしてしまいます。夜は光が当たらない場所に移動させるようにしましょう。
深町貴子

深町貴子/アドバイザー

園芸家。NHK趣味の園芸「やさいの時間」講師等、数多くのメディアで活躍。
園芸の魅力を語る講演・講座も人気。

栽培

1. 間引き

間引きとは、密集している苗を一部だけ残して、残りを取り除く作業のことです。間引くことで栄養バランスがよくなり、健全なのびのびした株が育ちます。
ホウレンソウ(ほうれん草)の本葉が1~2枚になったら、間引きを行うタイミングです。株間が3cm程度になるように、次のような成長の悪い株を間引きます。
  • 葉と葉が触れ合っているもの
  • 色が薄く弱々しいもの
  • 背が高く茎が細くてヒョロヒョロなもの
  • 葉の形が悪いもの
株が密集している時に、土から根ごと摘み取ってしまうと周りの株を痛める原因になるので、ハサミで丁寧にカットしましょう!
大きく育てたい場合は、本葉が4~5枚程度になったら、もう一度間引きするといいです。株間の目安は5~6cmです。
ポイント

間引いたホウレンソウ(ほうれん草)もおいしく食べられます!

2. 追肥

苗が育ってきてから肥料を与えることを追肥といいます。大きく育てるために、追肥をして栄養を与えましょう。
1回目の追肥の目安は、間引きをしたタイミングです。化学肥料10g程度を条間(じょうかん:作物を植え付けた列と列の間)にまきましょう。周辺の土と軽く混ぜ、株元に寄せて完了です。
また、高さが10cm以上に育ったら、10日に1度水やりの際に液体肥料を施すといいでしょう。

収穫

タイミング・収穫方法

種を植え付けてから、春まきなら30~40日、秋まきなら30~50日ほどで収穫ができるようになります。丈が20cmくらいに育ったら、大きなものから株ごと抜き取って収穫しましょう!
深町貴子

深町貴子/アドバイザー

園芸家。NHK趣味の園芸「やさいの時間」講師等、数多くのメディアで活躍。
園芸の魅力を語る講演・講座も人気。

病気

ホウレンソウ(ほうれん草)は葉を食べる野菜なので、病気で枯れたり、食害されたりしてしまっては大変です。しっかり対策して大きく健康な野菜に育てましょう。

ホウレンソウ(ほうれん草)の主な病気は、べと病・モザイク病などが挙げられます。

べと病・モザイク病

べと病

葉の脈に沿って淡黄白色の斑点ができ、病斑の裏に白カビが生える。
高温多湿を好み、雨が続いたり風通しが悪くなったりすると発生しやすくなります。

モザイク病

葉は小さくなり、葉脈が湾曲し、ねじれたり表面が凸凹になる。
アブラムシによって媒介される病気です。

対処法

  • 予防

    ホウレンソウ(ほうれん草)は高温に弱いので、初心者は秋まきからチャレンジしたり、病気に強い品種で栽培するのもコツです。病気を防ぐ基本的なポイントは、一度栽培した土での連続栽培を避け、新しい土で育てること、高温多湿を避けることです。また、排水を良くする土作りをしっかりしておけば、病気の発生を防ぐことができます。
    また、アブラムシなどの害虫がウイルスを媒介するので、防虫ネットをかけてひもで固定しておくと、害虫からの感染を防ぐことができます。
    発生初期は、症状が出た部分を排除して様子を見ましょう。症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。

害虫

ホウレンソウ(ほうれん草)の主な害虫は、アブラムシ類やヨトウムシ類などです。

アブラムシ類・ヨトウムシ類

アブラムシ類

葉や茎に群集し、植物の汁を吸う。ウイルス病を媒介する。

ヨトウムシ類

夜行性で夜の間に葉を食害する。葉を食べつくす可能性がある。食欲が旺盛で、せっかく育った葉を全部食害される恐れがあります。9月~10月あたりは、特に注意しましょう。

対処法

  • 予防

    防虫ネットをかける。
    薬剤を散布する。
    見つけ次第捕殺する。

    防虫ネットをかける時のポイントは、あらかじめ葉裏や土などに害虫がついていないことを確認することです。また、防虫ネットをかけても、ネットを固定するひもがゆるんでいると隙間から入り込むことがあります。水やり後のつけ外しに注意しましょう。
    必要なときは薬剤で処理し、害虫を見つけた場合は早めに駆除するのが大切です。

  • 対処

    発生初期は、症状が出た部分を排除して様子を見ましょう。症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。

深町貴子

深町貴子/アドバイザー

園芸家。NHK趣味の園芸「やさいの時間」講師等、数多くのメディアで活躍。
園芸の魅力を語る講演・講座も人気。

よくあるご質問

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