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ユズ

基本情報

ユズ

栽培難易度

ミカン科の常緑小高木で、実は独特の香りと酸味を持ち、料理や香料として人気があるユズ(柚子)。料理や薬味、食事を彩る飾りとしても重宝されています。寒さに強いので、柑橘の中でも比較的育てやすいです。

科名 属名
ミカン科ミカン属
主な病気
かいよう病、すす病、黒星病
主な害虫
アブラムシ類、カイガラムシ、ハモグリガ、アゲハチョウ
生育環境
日当たりが良く温暖な場所
ポイント
過湿を避け、水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと。結実時期は水切れに注意。
弱酸性~中性(pH5.5~6.5)

栽培スケジュール

栽培スケジュール
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準備

種類の選び方

ユズは実の大きさ、香り、トゲの有無などで様々な種類があります。好みにあったものを選びましょう。
結実までには種から育てると10年、苗木からでも5年ほどかかります。苗木を購入する際は2~3年のものを選ぶと良いでしょう。

植え付け

  • 植え付け時期新芽が出る直前の、3月~4月頃が適しています。
  • 市販の果樹用の培養土を使用するか、または赤玉土と腐葉土を6対4に混ぜ合わせたものを用いてください。

準備した苗より一回りほど大きい鉢を用意し、その中3分の1ほど培養土を入れます。根鉢を崩して根を広げて、苗を鉢にまっすぐ入れます。その時、長い根があれば切りそろえるようにしましょう。

接木苗の場合は、接木の部分が埋まらないよう、浅植えにしてください。
植え付け後は、根に土が密着するように、たっぷりと水やりをします。

初心者は鉢植えのものを購入すると育てやすいです。

育て方

1. 水やり

土の表面が乾いたら、たっぷりと底から水が出るまであげてください。
鉢植えの場合は水切れに注意が必要です。

2. 肥料

植え付け時に元肥として有機肥料か化成肥料を施します。その後は3月、6月、10月に、有機肥料か緩効性化成肥料を株元に追肥します。

3. 栽培環境と栽培のポイント(増やし方含む)

  • 生育環境ユズは日照を好むため、直射日光が当たる風通しの良い場所を選びましょう。
  • 剪定3月~4月中旬、直立した枝や内側に向かって伸びている枝、混みあっている部分を間引くように切りましょう。葉が混みあってきたり、弱った枝がある場合は剪定しますが、葉を落とし過ぎると成長の妨げになるため全体の2割程度にしましょう。

4. 収穫

品種や地域によって多少異なりますが、果実が黄色く熟し、香りが強くなる9月から12月が収穫のタイミングです。

5. 植え替えのポイント

3月~4月にひと回り大きな鉢に植え替えます。適期外に植え替えをすると株に負担がかかってしまうので、注意してください。

病気

かいよう病

果実や茎、葉に、かさぶたのような褐色の斑点ができます。細菌によって発生する病気で、春から秋にかけて多く、雨や風にのって感染します。

対処法

  • 予防強い雨風にさらされないように注意しましょう。茂りすぎた枝葉は整え、風通しを良くしておくことも重要です。
  • 対処感染した部分は切り取りましょう。特に翌シーズンの発生源とならないよう、感染した枝・葉は冬の間に剪定して処分します。
かいよう病

害虫

アブラムシ類

アブラムシ類とは、植物や野菜に群生する昆虫で、体は小さく、1~4mmほどしかありません。しかし、群れになって植物を襲うので大きな被害を受けます。アブラムシ類が植物につくと、植物は汁を吸われて成長が止まり、やがて枯死します。また、アブラムシ類の排泄物にカビが発生し、葉が黒くなることもあります。さらに植物ウイルス病を媒介し、植物を全滅させるなどの被害をもたらすこともあるので、油断ができません。

アブラムシ類

対処法

  • 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 駆除多く発生している場合は、適用のある薬剤を使用ください。

カイガラムシ類

非常に種類が多く、そのため、被害の状態も様々です。
多くの種類は成虫になると足が退化して、貝殻に似た殻や綿のようなものを被っています。移動するのは主にコナカイガラムシ類で体の表面に粉状のものをつけています。
枝、幹、葉裏などに群生して吸汁し植物の生育を妨げます。排泄物がすす病を誘発することもあります。

カイガラムシ類

対処法

  • 予防風通しをよくする。古い枝は剪定する。
  • 駆除見つけたら、殻などで覆われているため駆除が難しいです。ブラシ等で葉や茎を傷めないようにこすり落としてください。
    カイガラムシに適用のある薬剤を使うことも有効です。

ハモグリガ

ハモグリガは「葉潜り蛾」とも呼ばれ、その名の通り、幼虫が葉の中に潜り込んで食べ進むため、葉に白い筋状の跡(トンネル状の食害跡)が残ります。柑橘では特に、ミカンハモグリガの被害に注意が必要です。

ハモグリガ

対処法

  • 対処ハモグリガに適用のある駆除スプレーを活用しましょう。
    使用回数・使用方法は商品ラベルを確認して正しく使用してください。

アゲハチョウ

若齢幼虫は黒と白、終齢幼虫は緑色の大型のイモムシで、柑橘類の若葉を好んで食害します。食欲が旺盛で、苗木や幼木では被害が大きくなることもあります。

アゲハ類

対処法

  • 予防防虫ネットをかけておくと、成虫の産卵を防げます。
  • 駆除見つけ次第、できるだけ早い段階で捕殺しましょう。
    多く発生している場合は、適用のある薬剤を使用ください。

よくあるご質問

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