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基本情報
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育て方
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病気・害虫
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よくあるご質問
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この栽培に役立つ情報
基本情報
栽培難易度
寒い冬の時期に、紫や白、ピンクの可憐な花をたくさん咲かせるクリスマスローズ。柄や花の形などの種類が多く、バリエーションも豊富です。バラのような優雅さを持ちながら寒さに強く、初心者でも育てやすいので人気があります。
- 科名 属名
- キンポウゲ科クリスマスローズ属
- 主な病気
- べと病・灰色かび病
- 主な害虫
- アブラムシ類・ハダニ類・ナメクジ
- 生育環境
- 10~4月頃は日当たりの良い場所、5~9月頃は半日陰で管理しましょう。
- ポイント
- 高温多湿が苦手なので、梅雨どきや秋の長雨、夏の西日や直射日光は避けるようにしましょう。
- 土
- 弱酸性~中性(pH6.0~7.0)
栽培スケジュール
画像を拡大する育て方
1. 苗の準備
市販の苗や、開花株を準備します。
2. 植え付け
- 植え付け時期10~3月
- 土水はけの良い土を選びます。市販されている専用の培養土を使うと便利です。
育苗ポットから苗を取り出したら、根に付いた土をしっかりとほぐしましょう。
生育が旺盛で根がよく張るので、一回りから二回り大きな鉢に植え付けましょう。
3. 水やり
乾燥した環境を好むので、水のやりすぎに注意しましょう。
土の表面が乾いたら、たっぷりと底から水が出るまであげてください。
4. 肥料
年に3回、10月・12月.2月頃に固形肥料を与えてください。また、10~4月の生育期は液体肥料を月に2~3回施しましょう。
夏に肥料を与えると、根や株を傷めて逆効果になってしまうことがあります。
5. 栽培環境と栽培のポイント(増やし方含む)
- 生育環境10~4月頃は日当たりの良い場所が適しています。
5~9月頃は明るい半日陰で、風通しの良い場所で管理しましょう。 - 花がら摘み花がらが色あせてきたと感じた頃合いで、花がらを株元から切り取ります。
- 古葉取り11~12月頃に新しい葉が成長し始めたら、古い葉を付け根から切り落としてください。
また、枯れた葉や痛んだ葉は病気にかかりやすいため、見つけたらすぐに取りのぞきましょう。
6. 植え替えのポイント
植え替えに適した時期は10~3月頃です。
生育が旺盛なので、毎年一回りか二回り大きな鉢やプランターに植え替えましょう。
植え替える時は、古い土と痛んだ根を取りのぞき、新しい土を入れてください。
株が大きくなったら、株分けをして増やすことができます。
まず、根を傷めないように土を払い落します。あまり細かく分けすぎると生育が悪くなるため、少なくとも1株に3個以上芽がつくようにハサミやナイフで切り分けます。
切り分けた根は、それぞれの鉢に植え付けましょう。
病気
灰色かび病
葉の緑が黒くなったり、花が褐色になってシミのような病斑ができる病気で、カビ(糸状菌)が原因です。菌糸を植物の中にのばして栄養分を吸収し、進行すると葉や花弁が腐敗して枯れます。灰色の粉(分生子)が生じて、伝染しやすくなることもあるので、早めに防除する必要があります。
対処法
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予防
日当たりや風通しを良くします。
特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。 -
対処
発生初期は、症状が出た部分を排除して様子を見ましょう。症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。
べと病
べと病は葉の葉脈に沿って淡黄白色の小さな斑点ができ、近くの病斑同士がつながると拡大して暗灰色~灰褐色になります。乾燥するとパリパリになり、多湿になるとベトベトし、病斑の裏面に綿毛状の白カビがはえます。サヤが侵されると、種子表面に菌糸が着生してしまいます。
土の中に含まれる病原菌が原因と言われており、風雨などにより伝染します。症状は下葉から発生し、徐々に葉の上に広がっていくことが特徴です。
対処法
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予防
健全な苗を確保すること。雨よけをして風通しと水はけを良くし、過湿を避けるようにしましょう。
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対処
発生初期は、症状が出た葉だけをちぎって様子を見ましょう。症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。薬剤は葉の裏を中心に散布しましょう。
ブラックデス(黒死病)
クリスマスローズの新芽や葉に、コールタールをなすりつけたような、黒い斑点・シミのようなものが見られたら、それはブラックデス(黒死病)の可能性が大。この病気が進むと葉や花が縮んで、黒く焦げたような状態になり、やがて枯れてしまいます。
対処法
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予防
風通しを良くしておきます。
ウイルスで他の株へ伝染していってしまうため、ハサミなど使用する道具は清潔にしておきましょう。
植物の汁を吸うアブラムシが伝染の原因になることがあるので、アブラムシに効く薬剤を散布して虫がつくのを防ぐ対策もおすすめ。駆除
一度発生してしまったら、株だけでなく使用していた鉢や用土なども消毒するか、全て廃棄するようにしましょう。
症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。薬剤は葉の裏を中心に散布しましょう。
害虫
アブラムシ類
体色は黄緑色のものから黒褐色まで多様ですが、黄緑色のものが多いのが特徴。
植物の新芽に好んで寄生し、口針を幼枝の先端部や茎、根などに差し込んで汁液を吸います。
ウイルス病を媒介することもあります。
対処法
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予防
特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
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駆除
数が少ない場合は、セロハンテープなどで取りのぞきましょう。
多く発生している場合は、薬剤を使用ください。
ハダニ類
ハダニ類は0.5mmと非常に小さく、主に葉裏に寄生しています。梅雨明けから9月頃にかけて繁殖が旺盛になります。雌は交尾しなくても産卵することができるため、一匹いればどんどん増えていきます。また、クモの仲間なので、クモと同様に糸を出します。
葉裏に寄生して汁を吸うため、葉に針先でつついたような白い小斑点ができます。数が多くなると白くカスリ状にまとまって見えます。
被害が進行するに従って葉色は悪くなり、草花や野菜では落葉して枯れることもあります。
対処法
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予防
特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
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駆除
ハダニ類は小さい虫のため、見えないという人もいます。そういった場合、おかしいと思う葉裏に白い紙を置いてみて、息を吹きかけた時に動き回る小さな虫がいたらハダニ類です。糸が絡んでいるときもハダニ類の可能性があります。
駆除する場合は、水で流すことが可能です。葉の裏側まで洗い流すように勢いよく水をかけましょう。
多く発生している場合は、薬剤を使用ください。
ナメクジ
口器におろし金のような多数の歯のある舌を持ち、植物を削り取るように食べます。
植物が茂って湿気の多いところに多く生息しており、昼間は潜んでいて、夜になると活動します。
移動の際に粘液を出して歩行するため、這った後に白っぽく光る筋が残ります。
対処法
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予防
鉢に近寄らせないように、薬剤を鉢のまわりに散布して被害を防ぎましょう。
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駆除
見つけたら捕殺するか、薬剤を使用してください。