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基本情報
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準備・植え付け
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栽培・収穫
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病気・害虫
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よくあるご質問
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この栽培に役立つ情報
基本情報
栽培難易度
ローズマリーは、細長い葉が独特の爽やかな香りを持つハーブです。常緑性低木で、一年中収穫できます。
肉や魚などクセの強い素材の臭み消し、また野菜や白身魚など淡泊な料理の香りづけにと、グリルから煮込みまで幅広く活用できます。
- 科名 属名
- シソ科マンネンロウ属
- 収穫までの期間
- 苗が20cm以上に育ったら収穫可
- 主な病気
- うどんこ病
- 主な害虫
- アブラムシ類、カイガラムシ類、ベニフキノメイガ
- 生育適温
- 15~25℃
- 必要な栽培スペース
- プランターの周囲に約10~15㎝ほど余裕があればOK
- 水やり
- 乾燥気味に育て、土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
- 土
- 弱酸性~中性(6.0~6.5)
栽培スケジュール
画像を拡大する準備
- プランター
- 植えつける苗のサイズに合わせて準備します。
- 培養土
- 水はけの良い土を準備しましょう。
市販の「ハーブ用培養土」を使うと手間がかからず、プランターに入れるだけなので簡単です。
- 化成肥料
- 肥料はそれほど必要としません。
植え付け時に元肥を施しておくか、肥料が含まれている培養土を使用すれば十分です。
植え付け
1. 苗の準備
購入時のポイント
ハーブのシーズンと同様に、春と秋に苗が出回ります。葉色が良くしっかりとした、虫のついていない苗を選びましょう。
ローズマリーは、上に伸びていく立ち性(木立性)と、地面を這うように伸びるほふく性(匍匐性)があります。鉢植えには立ち性、スペースを埋めるグランドカバーにはほふく性など、場所や用途に合わせて選びましょう。
立ち性(木立性)
ほふく性(匍匐性)
2. 苗の植え付け
植え付けの手順
植える苗が入るサイズの穴を掘り、苗を植え付けます。苗を植えたら、倒れてこないように土で押さえて、水やりをします。
ポイント
植え付ける際に気をつけること
植え付けの時期は真夏と真冬を避け、春か秋に行います。
生育旺盛なので、鉢の根が詰まってきたら1~2年を目安に植え替えをします。
日がよく当たり、風通しの良い場所で育てましょう。
乾燥に強い一方で湿気が苦手ですので、湿度の高い梅雨時期などは要注意。
栽培
1. 水やり
庭に植えた場合は、水やりはほとんど必要ありません。
2. 肥料
やせた土地でも育つ丈夫な植物なので、肥料はほぼ必要ありません。
花付きを良くしたい場合は、植え付けか植え替えのタイミングで、元肥として少量施します。
3. 剪定
枝が伸びて繁茂してきたら、剪定が必要です。枯れた枝や細い枝、伸びすぎた枝や葉が混み合っている部分など、バランスの悪い箇所をハサミで刈っていきます。
春から秋の生育期間中に、収穫を兼ねてこまめに剪定を行うのがおすすめです。風通しを良くすることで、病害虫を防ぐ効果もあります。
4. 挿し木
ローズマリーは挿し木で増やすことも可能です。
春や秋の剪定のタイミングで、虫や病気がない健康な枝を10~15cmほど切り取っておきましょう。
下半分の葉は取り除いてから1~2時間ほど水あげし、清潔な土を入れたポットに5cmほど挿します。
半日陰に置いておけば、1ヵ月ほどで発根します。
収穫
タイミング
苗がある程度育ったら、葉は一年中収穫できます。
枝先から10cmくらいの部分、脇芽より少し上を目安にハサミでカットしましょう。
病気
うどんこ病
葉に斑点ができ、白っぽいカビのようなものが生え、やがて枯れます。うどんこ病は気温が高く湿度が低い環境(4~10月に多い)で、温度が17~25℃くらいのときに発生しやすくなります。真夏・真冬は発生しにくいです。
対処法
- 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
- 対処症状が軽い場合は感染した葉だけちぎって様子を見ます。ちぎった葉は必ず廃棄することが重要です。
害虫
アブラムシ類
アブラムシ類とは、植物や野菜に群生する昆虫で、体は小さく、1~4mmほどしかありません。しかし、群れになって植物を襲うので大きな被害を受けます。アブラムシ類が植物につくと、植物は汁を吸われて成長が止まり、やがて枯死します。また、アブラムシ類の排泄物にカビが発生し、葉が黒くなることもあります。さらに植物ウイルス病を媒介し、植物を全滅させるなどの被害をもたらすこともあるので、油断ができません。
対処法
- 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
- 駆除多く発生している場合は、シソのアブラムシ類に適用のある薬剤を使用ください。
カイガラムシ類
非常に種類が多く、そのため、被害の状態も様々です。
多くの種類は成虫になると足が退化して、貝殻に似た殻や綿のようなものを被っています。移動するのは主にコナカイガラムシ類で体の表面に粉状のものをつけています。
枝、幹、葉裏などに群生して吸汁し植物の生育を妨げます。排泄物がすす病を誘発することもあります。
対処法
- 予防風通しをよくする。古い枝は剪定する。
- 駆除見つけたら、殻などで覆われているため駆除が難しいです。ブラシ等で葉や茎を傷めないようにこすり落としてください。
ベニフキノメイガ
メイガの仲間であるベニフキノメイガはメイガは、高温多湿の時期に多く発生します。
幼虫は葉や茎を食害し、周囲を白く細い糸状のもので綴っていき、進行すると茎が折れて枯れてしまいます。
葉の周囲にクモの糸のようなものを見つけたら、中に幼虫がいる可能性がありますので、注意深く見てみてください。
対処法
- 予防防虫ネットをかけるのもおすすめですが、ネットをかける前に必ず、あらかじめ害虫がついていないことを確認してください。
- 駆除白い糸や、枯れたり縮れたりした葉の周囲に、幼虫が潜んでいることがあります。ゆっくり葉を開き捕殺するか、被害が広がらないように、その部分を切り取って捨ててしまいましょう。