-
基本情報
-
準備・種まき
-
栽培・収穫
-
病気・害虫
-
よくあるご質問
-
この栽培に役立つ情報
基本情報
栽培難易度
シャキシャキとした食感が特徴のレタスは、キク科の一年草です。色鮮やかで独特のさっぱりとした味わいの葉は、サラダにサンドイッチの具にと大活躍。レタスは日本では春と秋に旬を迎え、プランターなどでも手軽に育てることができます。葉を巻かない非結球タイプのリーフレタスやサンチュなどは、育てやすくて種類も豊富です。
- 科名 属名
- キク科アキノノゲツ属
- 収穫までの期間
- 種まきから1~2ヵ月が収穫の目安。20~30cm程度に育ってから収穫。
- 主な病気
- 灰色かび病、軟腐病、べと病、腐敗病、斑点細菌病
- 主な害虫
- アブラムシ類、ヨトウムシ類、ナメクジ、ハモグリバエ、ネコブセンチュウ
- 生育適温
- 15~20℃
(比較的冷涼な気候を好み、真夏の強い日差しは避ける)
- 必要な栽培スペース
- プランターの周囲に約10~15㎝ほど余裕があればOK
- 水やり
- 乾燥には弱いため水切れに注意。水はけの良い土に植え、表面が乾いたらたっぷりと水やりをすること。
- 土
- 弱酸性~中性(6.5~7.0)
栽培スケジュール
画像を拡大する準備
- プランター
- 標準サイズ(縦60cm程度・深さ15cm・容量15L程度)
浅めのプランターでも栽培できます。
- 野菜用の培養土
- 新しい土を使ってください。市販の「野菜用培養土」を使うと手間がかからず、プランターに入れるだけなので簡単です。
- 化成肥料
- 元肥タイプを使用しない場合に化成肥料を土に混ぜます。また、生育中の肥料として使用します。
- 底石用の軽石+ネット袋
- 水はけをよくするためにプランターの底に入れます。その際、ネット袋があると片づけの際楽なので、ネットに入れて底に浅めに敷きます。
種まき
1. 種まき
プランターの準備
底石用の軽石をネットに入れて、軽く水で洗いプランターの底に薄く敷いてください。
それから、土をプランターの8分目程度を目安に入れてください。
先に水を十分かけて、土を潤しましょう。
ポイント
リーフレタスには、サニーレタス、フリルレタス、サンチュ、などがあります。
複数の種類のリーフレタスの種がミックスされた「レタスミックス」と呼ばれるミックスタイプの種も販売されています。色や形が違う複数の種類を楽しみたい方は、こちらもおすすめです。
ベビーリーフとして楽しむなら、プランターや鉢は小さめのものでも十分育てられます。
種のまき方
- バラまき
種が重なったり、1ヵ所に固まらないように、全体にまんべんなく種をまく方法です。
-
スジまき一直線上に浅い溝を等間隔に作り、その溝に種をまく方法です。
まき溝を15cm間隔でつくっておくとまきやすいです。60cmの標準サイズのプランターであれば、2列ぐらいにまくのがベストです。種と種との間隔は1~2cm程度とりましょう。
種まき後
種をまいたら手で押さえるようにして種を固定させ、土とよく密着させます。ふるいなどを使って薄く土をかぶせるか、ふるいがない場合は5mmくらい薄く土をかぶせます。レタスの種は日光を好むため、土のかけすぎに注意しましょう。
水をやりすぎると種が流れてしまうので、土をかぶせた後は弱い水量でやさしく水やりをします。
発芽まで、毎日水やりをします。種まきから約1週間~10日ほどで発芽します。
2. 発芽
リーフレタスは比較的丈夫で育てやすい野菜ですが、育てる環境によって収穫量が変わってきます。次のポイントに注意しましょう。
-
明るい日陰に置く
リーフレタスは日に当たる時間が長くなると、芯が伸びて固くなり、風味を損なう場合があります。日が当たり過ぎる場合プランターを移動させるなどして日照時間を調整しましょう。
またリーフレタスは15~20℃の比較的冷涼な環境を好みます。真夏の強い日差しは避けるようにしましょう。 -
水やり
水分を必要とする野菜なので、水切れには注意が必要です。その一方で多湿になってしまうと生育ができず、病気が発生する原因となります。水はけの良い土に植え、やや乾燥気味の風通しの良い場所で育てるよう心がけましょう。
栽培
1. 間引き
間引き(まびき)とは、密着している苗を一部だけ残して、残りを抜いてしまう作業のことです。
生育の良いリーフレタスは次々と発芽しますので、ある程度育ったら混み合っている箇所を中心に間引きをしましょう。
間引きのタイミング:1回目
リーフレタスは種類によって生育スピードが異なりますが、種まきから10日~2週間、本葉1~2枚で1回目の間引きをしましょう。全体の3分の2から半分ほどを間引いてください。間引く株は次のような株です。
- 葉と葉が触れあっている(混み合っている)ものはどちらかを間引く
- 茎が細くてヒョロヒョロなもの
- 葉の形が悪いもの
- 病気や虫食いのあるもの
間引きのタイミング:2回目
リーフレタスの高さが15cm程度になったら、2回目の間引きをしましょう。
まずは虫食いや病気のあるもの、葉色の悪い株を抜いていきます。
次に突出して背の高いもの、小さいものを間引いていきましょう。葉同士が触れあわなくなるくらいまで間引き、全体の半分くらいにします。
間引いた健康な葉は、ベビーリーフとして美味しく食べられます。若い葉は柔らかくて美味しいので、サラダなどに最適です。
2. 追肥
育てながら長期で収穫する場合は2回目の間引きの後から、追肥を開始しましょう。
化学肥料の場合は、株元に10gくらいを円を描くようにまきます。その後は2週間から1ヵ月を目安に、同量を定期的に追肥します。
液体肥料の時は、土が流れないように軽く株元に土寄せしてから、優しくまいていきます。与える頻度は10日から2週間に1回を目安にしてください。
収穫
タイミング
種まきから2ヵ月後、高さが15~20cm程に成長したら収穫時期です。内側を残して外側の葉を3~4枚剥がすように折り取って収穫すると、また葉が成長するので何度も収穫が楽しめます。
大きくなりすぎると、葉の苦みが強く出てしまいますので、収穫時期には注意が必要です。
種まきから3ヵ月、葉が25cm程に成長したら、全て刈り取りましょう。
病気
灰色かび病・軟腐病・べと病
灰色かび病
葉の緑が黒くなったり、花が褐色になってシミのような病斑ができます。
軟腐病
地際部などが褐変しべとべとに腐敗して、独特の悪臭を放ちます。
べと病
葉の表面に淡黄白色の斑点ができ、病斑の裏に白カビが生えます。
対処法
-
予防
リーフレタスは比較的病害虫に強く育てやすい野菜ですが、育てる環境によっては病害虫が発生してしまう可能性があります。生育に適した場所で育てる事、また予防には特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのもおすすめです。
-
対処
発生初期は、症状が出た部分を排除して様子を見ましょう。症状が広がる場合はできるだけ早く薬剤を使用します。
リーフレタスは連作すると、病害虫が発生しやすくなるなど連作被害になりやすいため、予防策として連作を避けるようにしましょう。
害虫
アブラムシ類
体色は黄緑色のものから黒褐色まで多様だが、黄緑色のものが多い。
植物の新芽に好んで寄生し、口を幼枝の先端部や、根などに差し込んで汁液を吸います。ウイルス病を媒介することもあります。
対処法
-
予防
特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
-
駆除
多く発生している場合は、シソのアブラムシ類に適用のある薬剤を使用ください。
ヨトウムシ類
ヨトウムシ類の主な発生時期は4月~6月と9月~10月です。夜行性で日中は株元に潜み、夜の間に葉を食害します。大食漢で、ひどい場合には葉脈を残して葉を食べつくし、大発生するとガサガサと食害する音が聞こえることもあります。
発見した場合はすぐに対応する必要があります。
対処法
-
予防
防虫ネットをかける。
-
駆除
数が少ない場合は、割り箸などでつまんで取り除きましょう。
多く発生している場合は、早めに薬剤で駆除するようにしましょう。
安全性の高いエトフェンプロックスを有効成分にした薬剤をスプレーするだけで駆除できます。
ヨトウムシ類の場合、5月頃から薬剤を散布すると被害を防げます。ただし、薬剤は使用上の注意をよく読んで正しく使ってください。
ナメクジ
口器におろし金のような多数の歯のある舌を持ち、植物を削り取るように食べます。
植物が茂って湿気の多いところに多く生息しており、昼間は潜んでいて、夜になると活動します。
移動の際に粘液を出して歩行するため、這った後に白っぽく光る筋が残ります。
対処法
- 予防鉢に近寄らせないように、薬剤を鉢のまわりに散布して被害を防ぎましょう。
- 駆除見つけたら捕殺するか、薬剤を使用してください。