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パッションフルーツ

基本情報

パッションフルーツ

栽培難易度

亜熱帯地域を原産とする、南国の果物パッションフルーツ。花の形が時計に似ているため、時計草(トケイソウ)とも呼ばれています。固い皮の内側にゼリー状の実と種が詰まっていて、香りや風味が良くジュースにピッタリ。つる性の多年草で病害虫がつきにくいので育てやすく、グリーンカーテンにもおすすめです。

科名 属名
トケイソウ科トケイソウ属
主な病気
立枯病
主な害虫
アブラムシ類、ハダニ類、カイガラムシ類
生育環境
日当たりと風通しの良い場所
ポイント
日光を好むので日当たりの良い場所で育て、伸びすぎた枝は切り戻しを。
弱酸性~中性(pH5.5~6.0)

栽培スケジュール

栽培スケジュール
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準備

種類の選び方

パッションフルーツは、果実が紫色のもの・黄色のもの・この2種類を交雑したものの3種類の品種があります。比較的寒さに強い紫色の品種を選び、鉢植えで育てましょう。

苗は春から夏にかけて、1~2年生のさし木苗が販売されます。生育旺盛なので苗を購入した年から果実がつきますが、早めに苗を準備した方が、収穫時期まで育てやすいです。グリーンカーテンに使用する場合や遅い時期になってしまった時は、大きく育った苗を選びましょう。

植え付け

  • 植え付け時期霜の心配が無くなり、暖かくなった4月頃に植え付けます。
  • 市販の果樹用の培養土か、培養土に赤玉土を混ぜた水はけの良い用土が適しています。

    植え付けには大きめの鉢やプランターを選びましょう。よく根を張るので、直径が30cm以上ある鉢・プランターに対して、ひと株だけを植えます。
    パッションフルーツはつる性植物ですので、つるを誘引するために鉢植えの場合は支柱を立ててあんどん仕立てにし、グリーンカーテンに仕立てる場合はネットを設置しておきます。

育て方

1. 水やり

土の表面が乾いたら、たっぷりと底から水が出るまであげてください。
株が旺盛に生育を始める時期や、果実がなっている時期は十分な水分なため、1日2回は水やりするようにします。ただし加湿状態になると根腐れを起こしやすくなるため、注意が必要です。

2. 肥料

春から秋の成長期に、チッ素・リン酸・カリの三要素が同比率で配合された化成肥料か、ややリン酸が高めの化成肥料を置き肥として施します。

3. 栽培環境と栽培のポイント(増やし方含む)

  • 生育環境日当たりが良く、強風が吹きつけない場所に置きます。
    秋になったら屋内に移動し、日当たりのよい場所で管理しましょう。
  • 誘引つるが伸びてきたら、設置しておいた支柱やあんどん、またはネットにつるを誘引し、
    固定していきます。
  • 剪定伸びすぎた枝はつど切り戻しをしますが、本格的な剪定は収穫後に行います。秋前になったら伸びすぎてしまった部分や、枝が混み合っている部分を中心につるを1/3程度まで切りましょう。

4. 収穫

5月頃から開花が始まり、果実は受粉からおよそ2ヵ月で収穫期を迎えます。花が咲いたら綿棒などを使って雌しべに花粉を付け、人工授粉しましょう。
果実が紫色になり、軽く持ち上げて取れる程度にまで熟したら、収穫のタイミングです。
収穫した果実は、しばらく室温で保存します。果実の表面にシワができる頃になると、甘酸っぱくて香りの良いパッションフルーツが楽しめます。

5. 植え替えのポイント

3月下旬~4月中旬にひと回り大きな鉢に植え替えます。毎年の必要はなく、状態を見て2~3年に1度行ってください。
ずっと同じ鉢で育てていると「根詰まり」と呼ばれる現象を起こします。2年に1度くらいのペースで植え替えてあげましょう。

病気

立枯病

カビが原因による病気の1つ。梅雨の季節など雨が続くような時期は、特に注意です。植え付けたばかりの苗が発病しやすく、土に接する部分からくたびれたように枯れていきます。

対処法

  • 対処水はけがよく、清潔な土を使って育てましょう。有機質の肥料を使うと土が団粒構造になりやすく、おすすめです。

害虫

アブラムシ類

アブラムシ類とは、植物や野菜に群生する昆虫で、体は小さく、1~4mmほどしかありません。しかし、群れになって植物を襲うので大きな被害を受けます。アブラムシ類が植物につくと、植物は汁を吸われて成長が止まり、やがて枯死します。また、アブラムシ類の排泄物にカビが発生し、葉が黒くなることもあります。さらに植物ウイルス病を媒介し、植物を全滅させるなどの被害をもたらすこともあるので、油断ができません。

アブラムシ類

対処法

  • 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 駆除多く発生している場合は、適用のある薬剤を使用ください。

ハダニ類

ハダニ類は0.5mmと非常に小さく、主に葉裏に寄生しています。梅雨明けから9月頃にかけて繁殖が旺盛になります。雌は交尾しなくても産卵することができるため、一匹いればどんどん増えていきます。また、クモの仲間なので、クモと同様に糸を出します。

葉裏に寄生して汁を吸うため、針先でつついたような白い小斑点を生じます。数が多くなると白くカスリ状にまとまって見えます。被害が進行するに従って葉色は悪くなり、草花や野菜では落葉して枯れることもあります。

ハダニ類

対処法

  • 予防特定防除資材の「酢」が原料の製品を散布するのがおすすめです。
  • 駆除ハダニ類は小さい虫のため、見えないという人もいます。そういった場合、おかしいと思う葉裏に白い紙を置いてみて、息を吹きかけた時に動き回る小さな虫がいたらハダニ類です。糸が絡んでいるときもハダニ類の可能性があります。
    駆除する場合は、手で捕殺しなくても、水で流すことが可能です。葉の裏側まで洗い流すように勢いよく水をかけましょう。

カイガラムシ類

非常に種類が多く、そのため、被害の状態も様々です。
多くの種類は成虫になると足が退化して、貝殻に似た殻や綿のようなものを被っています。移動するのは主にコナカイガラムシ類で体の表面に粉状のものをつけています。
枝、幹、葉裏などに群生して吸汁し植物の生育を妨げます。排泄物がすす病を誘発することもあります。

カイガラムシ類

対処法

  • 予防風通しをよくする。古い枝は剪定する。
  • 駆除見つけたら、殻などで覆われているため駆除が難しいです。ブラシ等で葉や茎を傷めないようにこすり落としてください。

よくあるご質問

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